2010.3.1

Vol.029 自宅保育というスタイルを選び仕事へ復帰。子どもとの関わりの中で写真のチカラを再発見

フォトグラファー、baby photograph主宰 キノシタメグミさん
フォトグラファー、baby photograph主宰 キノシタメグミさん
Profile
大学卒業後保育士を経て、コンサート・イベント制作会社へ転職。その後、縁あってアーティストのアシスタントとして働く中で一眼レフカメラに出会う。業務の一つとして撮影していたが、一度きちんと勉強したいとプロ養成スクールに通いフォトグラファーへ。人物写真・雑貨等の撮影を中心に活動。2006年、長男出産後は子育て中心の生活を送りながら「baby photograph」を始動。

簡単に入れなかったからこそ考え行き着いた
自宅保育というスタイル

 「区役所に相談に行くと、『自営業の人はまず難しい。預けた実績がないと話にならないですね』といわれました。とてもショックでした。でも、実績をつくるために、どこでもよいので預ける、というのも納得がいかなくて……。保育園に入れなかったことがきっかけで、保育について、働き方についていろいろ考えました」

 そうこだわるのも、実はキノシタさん、キャリアのスタートはなんと保育士だったのだ。幼児教育科を卒業後、約4年間、公務員として保育園に勤務したが、音楽関係の仕事につきたいという夢をあきらめきれずキャリアチェンジ。だから、保育方針には一家言があった。値段と保育内容や環境を照らし合わせて考え、悩んだ末、キノシタさんは保育園には入れず、自宅で保育しながら仕事をすることを決める。

「いつかまた仕事に専念できるときがくるだろうから、焦って仕事に復帰するのではなく、今は家族にも自分にも一番負担のないペースではじめていこうと思いました。今は、月に1〜2回、ブライダルの撮影に行ったり、出張撮影、写真講座などを中心に、独身時代の30%くらいにボリュームもセーブして活動しています。しばらくはある程度時間が読める仕事、万が一の場合多少の融通がきく仕事が中心です。夫も自営業のため、都合がつけば子どもをみてもらったり、ダメなときは一時保育を利用してなんとかやりくりしています」

 撮影後の写真の整理や加工、講座の資料づくりなどの作業は、基本的に子どもが寝ているときに行う。忙しい時は子どもが遊びに熱中していると「チャンス!」とばかりパソコンに向かうことも。常に何か〆切に追われているような感覚があり、体力的に厳しいときもある。「仕事も子育てもすべてパーフェクトにこなそうと思うとストレスがたまってしまうので、今はできる範囲でやっていこうと割り切るようにしています。今のスタイルがベストだとは思っていませんが、仕事をゼロにせずに少しずつでも続けてこれたことはよかったなと思っています。私の場合、元保育士ということで知識がある分、逆に子育てだけになっていたら、子どもばかり目がいってしまってお互い息詰っていたかもしれないなって」

写真
写真
「何気ない日常が宝物」をテーマにキノシタさん自身も撮りためている写真。公園で子どもと遊ぶなにげないシーンも、素敵な想い出の1枚に。

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