ヘアドネーションで、世界にひとつだけのウィッグを|Japan Hair Donation & Charity

誰かの大切な想いを知ること。
そして、その想いを未来へ紡いでいくこと。
それは、今を生きる私たちひとりひとりの役割なのかもしれません。
「未来へ紡ぐストーリー」では、誰かのために、社会のために、地球のために活動する方の思いを紹介していきます。

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第1回目は、病気や不慮の事故で髪を失ってしまった子どもたちに世界にひとつだけのオーダーメイドのウィッグ「Onewig」を無償提供するNPO法人 Japan Hair Donation & Charity(JHDAC)さんです。

活動内容を教えてください。

NPO法人JAPAN HAIR DONATION & CHARITY(JHDAC)は、みなさまからのヘアドネーション(髪の寄付)を受付けている日本で唯一のNPO法人です。寄付によって制作されたフルオーダーメイドのウィッグを、小児がんやその他の疾病、先天性及び心因性の脱毛症・無毛症、不慮の事故、その他さまざまな理由により髪を失ってしまった18歳までのお子さんたちに無償提供することで「社会性の復権」をサポートし、お子さんの生活や人権を守ることを目的として設立された団体です。

なぜ、そのような活動、支援を始めようと思われたのですか。きっかけを教えてください。

3人の現役美容師が自分たちのサロン"THE SALON" を立ち上げる際に「美容師という仕事が社会で新しい役割を果たせないか」と考えたのがきっかけでした。欧米では定着している"ヘアドネーション"が、日本ではプロの美容師にすら認識されていないという現状があります。私たち美容師の仕事は、髪があるからこそ成り立っています。だからこそ、髪を使って社会に恩返しできないかと考えました。

活動をしてうれしいこと、反対にちょっと大変なことはありますか。

うれしいことはたくさんあります。応援メッセージをいただいたり、賛同の輪が少しずつ広がってきていたりすることなどです。中でもうれしいのは、ウィッグを受け取ったお子さんの笑顔を見たときですね!

大変なことは、人手不足や資金不足で、ウィッグを希望される方を常にお待たせしていることです。現在は、約40名ほどのドニーさんがお待ちになっています。

どこで、どんな風に、髪を切ったらよいのでしょうか。

いつも行っている美容室で切った髪の毛をお送りいただいてもよいですし、全国にはこの活動に賛同してくださっている美容室があるので、そちらで切っていただいても大丈夫です。賛同美容室では、Onewigを希望するドニーのお子さんに対しても、採寸やスタイルカット(ウィッグ用のヘアカット)などを通じて、積極的にボランティアしてくださっています。

ちなみに、こんな風に髪の毛を切っていきます。

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30㎝以上の長さがあるとウィッグに利用することができます。お好みのヘアスタイルをお聞きしてカットします。

カラーリングやパーマをしていても寄付できるのですか?

ヘアドネーションは、パーマやカラーリングをしていても、極端なダメージ(ブリーチや強いパーマ)がない限り、役立てることができます。年齢、性別、国籍も問いません。天然パーマや白髪が混じっていても大丈夫。また、ウィッグの材料として使用できる最短の長さは"12インチ=30.48㎝"。乾いた状態で、くせ毛等はひっぱって伸ばした長さを計測してみてください。またこの長さに満たなくても、有効に使わせていただきますのでお気軽にご相談ください。

どんな風にウィッグを作っていくのですか?

順番が回ってきたドニーの方に連絡をして、ウィッグを作るための採寸と希望のヘアスタイルを確認します。採寸については、ご自宅に伺う出張サービス、お子さんが入院中の場合は病院までお伺いして、採寸とスタイルカットをすることもあります。そして、みなさんから寄付していただいた髪の毛をトリートメント処理し、1つずつ丁寧にウィッグを作っていきます。

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採寸をしてご希望のヘアスタイルを伺い、こんな風にできあがりました。

−JHDACさんが未来に望むこと、未来へ紡いでいきたいことはありますか?

私たちの理想とする社会は、必ずしもウィッグを必要としない社会です。病気や事故で髪を無くしても、クラスメートから奇異な目で見られること無く、これまで通り友だちとして接してくれる、そんな仲間や友だちがいる学校。ウィッグを身につけなくても、電車の中でジロジロと見られない社会。色んな髪型が個性として認められているように、"髪がない"こともひとつの個性として受け入れられる、そんな成熟した社会を目指して、微力ながらも活動を続けて行こうと思っています。

リズムーンメンバーやフリーランサーの方々に向けて、現在必要としている支援、参加してほしいこと、またメッセージなどありますか?

まず多くの方々に私たちの活動を知っていただけたらいいなと考えています。
また、もしかしたら、私たちの活動を通して、自分にも何かできないかな?と思っている方がいらっしゃるかもしれません。寄付毛100%ウィッグ「Onewig」一体の製作には、およそ20~30名分の髪の毛が必要です。ご自身で髪を寄付することができなくても、長い髪の人に声を掛けていただくだけでもいいんです。私たちの活動は、皆さんのご協力なくしては成り立ちません。ぜひ、ご協力よろしくお願い致します。
それから、私たちの活動のお手伝いをして下さる方がいらっしゃれば、どんな業種の方でも大歓迎です。こんな提案ありますよ!ということがありましたら、ぜひご連絡いただけると嬉しいです。

TAKE ACTION!−いま私たちにできること

多くの場合、髪の毛は定期的に切るもの。
その切った髪の毛が誰かの役に立つのであれば、協力しない理由はないのではないでしょうか。

あなたの髪の毛がウィッグになり、必要とするお子さんたちに届く。
そのウィッグをつけることで、気持ちが明るくなったり、外に出ることができるようになる。
あなたの髪の毛で、そんなお子さんたちの笑顔を作るお手伝いができるかもしれません。

もちろんお金という形での寄付をすることもできます。

そして、もし、みなさんのまわりに病気やケガが原因で「髪の毛」に悩みを抱えるお子さんがいたら、ぜひ「Onewig」のことを教えてあげてくださいね。

さあ、このストーリーを未来へ紡いでいこう。

林 美由紀

Writer 林 美由紀

FMラジオ放送局、IT系での仕事人生活を経て、フリーランスモノ書き。好きなものは、クラゲ、ジュゴン、宇宙、絵本、コドモ、ヘンテコなもの。座右の銘は「明日地球がなくなるかもしれないから、今すぐ食べる」。モノを書く以外にも、イラストレーターと合同でカフェでの作品展示など、形にとらわれない創作活動も。木漏れ日の下で読書と昼寝をする生活と絵本に携わることを夢見て、日々生きています。子は男の子2人。

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