旅するファッションコラム

September 22 2015

一日にして成らず! 私らしいワードローブの育て方

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Photo by Eli Defaria

暑い夏が過ぎ、いよいよファッションの秋が到来です!
ファッションはいつだってどんな風にでも楽しめますが、 空気がひんやりしはじめて重ね着ができるようになる秋は、アイテムの種類もテクスチャーのバリエーションも増えて、いろいろな表現を豊かに楽しめる季節。暖かみのある色の服やふんわりと包んでくれそうなフワフワのアイテムをショーウィンドウで見ているだけで、これから訪れる寒い冬に向けて衣替えしなくちゃ!と思いますよね。そんな季節の変わり目こそ、自分のワードローブをアップグレードしてみるのはどうでしょう? 今日は、これからじっくりワードローブを育てていくための準備についてご紹介します。

自分らしいワードローブは一日にして成らず!

秋冬ものが出揃った店先を通りかかると、新しいものをどんどん加えたくなってしまうかもしれません。目についた「ちょっと良さそう」というものもつい買ってしまいがち。「なんとなくで買って失敗する」という経験も必要だと思うので否定はしませんが、そうやって買っていったものでワードローブが溢れてしまうと、自分らしくない世界ができあがってしまいます。

新しいものを加えるときには、今の体型やライフスタイルに合っているものを探したり、新しいものにチャレンジしてみたりすることは大切ですが、原点に立ち戻ってみるのもおすすめです。

一度クローゼットの中を見回してみよう

ちょっとだけ自分のクローゼットをあけてワードローブを見回しながら考えてみてください。

自分が昔から好きなものって何だろう?
自分の定番アイテムって?

私自身振り返ってみると、もうアラフォーだというのに、好きなものや今でも多用しているアイテムというのは、実は幼稚園の頃から変わっていないということを最近ひしひしと感じています。

たとえば、私の定番アイテムは、「ベレー帽」「マント、ケープ」「ファー」「スカーフ」です。

ベレー帽は幼稚園の制服だったのがきっかけですが、そのベレーをかぶるのが大好きでした。今もいろいろなタイプのベレーを持っています。ベレー好きが高じて(!?)去年の夏の旅行ではベレー帽発祥の地と言われているバスク地方に行ったほどです(もちろん、美食の街としても知られている土地なので食べ物も楽しみの一つでしたけれど...)。

マント、ケープについて言えば、子どもの頃、母が作ってくれたブラウンのコーデュロイ生地のケープが原点です。今でもタータンチェックのミリタリーケープだとか、ムートンのファーマントだとか、ニットのケープだとかウールのフード付きマントだとかを持っていて、秋冬には大活躍です。

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4〜5年ほど前、NYCのパブリックライブラリー前にて、ミリタリーケープとベレーを身につけて。

今年の秋冬はファーがトレンドアイテムに入っていますが、こちらも私の大好きなアイテム。こちらも遡って考えてみると、幼稚園に入るか入らないかという子どもの頃に着ていた濃紺のウールのコートが一番古い記憶です。そのコートにはケープのようなあしらいがあり、そのフチとリボンの先端のポンポンにはフェイクファーがついていたのを覚えています。

大人になってからは、ファースヌード、ファー襟巻き、ファーストールにはじまり、ファーの帽子、「マタギ」みたいなファーベスト、前述のムートンファーケープやムートンコート、トレンチコートのようなディテールのファージャケットなどなど。

まさに「三つ子の魂百まで」といったところ。

そして、以前のコラムでも使い方を紹介しましたが、季節を問わず、オールシーズンで定番なのが「スカーフ」です。こちらは10代後半頃からの定番で就職活動の時もつけていたし、10代の頃に買ったブランド物でもない、なんてことのないものでもいまだに使っているのが何枚かあったりもします。

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どれもこれも、集めようと思ってそうなったわけではないのですが、気づくと集まっていたように思います。手元に自然と多く集まるものというのは、意識する、しないに関わらず自分の好きなものや、安心感を与えてくれるものということなのでしょう。

いつでも手元にあるアイテムは着用率も高くなり、周りの人からも「それをよく身につけている人」として認識されることになるので、「◯◯さんらしいね」につながりますし、また頻繁に身につけることで、「慣れ」もでてきて、まさに板についた使い方もできるようになることから、それを身につけているときには自分らしく自信をもって振る舞うこともできるものです。

昔からの定番アイテムが自分らしいワードローブのヒントに

改めて考えてみないと案外気づかなかったりもしますが、みなさんも、よくよく見回してみると「このアイテムは絶対に自分のファッションに欠かせない」「いつでもクローゼットにある」というものがあるのではないでしょうか? それこそがあなたらしさを構成する要素の一つかもしれません。

新しい装いを考える時にも、全部を新しくしてしまわないで、何年も変わらず好きで使っているアイテムを取り入れていくと、借りてきたようなものではなく、まさに自分らしい自信の持てるワードローブ、そしてコーディネートになっていくと思いますよ。

もちろん、まだそんなアイテムが見つからない、という人もいるでしょう。あるいは若いときから好きだと思える定番アイテムはあるけれど、今の自分の年齢には似合わなくなってしまったという人もいるかもしれません。

ワードローブを見回すとき、ファッション雑誌を見るとき、洋服を買いに行くとき、少し感覚を研ぎ澄ませて、どんなものに惹かれるかを感じてみてください。それが似合うかどうか自信が持てないときは、信頼できる友だちや家族に聞いたり、パーソナルスタイリストに相談したりするのもひとつの手です。また、若いときからの自分の定番アイテムを、年齢相応にステキに着こなしている人を見かけたら、なぜそれがステキに見えるのか観察してみましょう。

自分の魅力を最大限に引き出すスタイリングをつくるためには、自分らしいワードローブが欠かせません。

ワードローブは育てていくもの。

まずは、自分の好きなものを知ること、自分の定番を把握しそれが自分のスタイルになっていきそうかどうかの勘所を持つことが、最初の第一歩です。

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自分の定番アイテムというのはライフスタイルとも相関があるかもしれません。旅に出ることが多い私にとって、コンパクトに持ち運べるベレー帽やスカーフはいつでも必需品です。写真は、先週訪れたローマのスペイン階段で。まだまだ夏の気候のローマでは夏用の麻のベレーをかぶって。教会見学時に肌を隠すための大判のスカーフを持って。

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