素材にこだわったナチュラルスイーツを作るパティシエ@千葉県

地方で働くってどんな感じ? 地域ならではのフリーランス事情を知りたい!
「地方フリーランス生活」では、自分らしいスタイルで働く地方フリーランサーに、地方で活動することのメリットやデメリットのほか、日頃心がけていることなどを伺います。今回は、千葉県で活動されているパティシエ、磯木 知子さんにご登場いただきました。

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プロフィール

活動地域 千葉県
フリーランス歴 1年
職種 パティシエ
経歴

新潟県出身。アパレルや雑貨店、派遣OLなどで働いていたが、子どもの頃から好きだった「物作りがしたい!」と思い立ち、働きながら製菓学校に通う。その後、都内のパティスリーで8年間勤務。千葉県外房に移住してからはマクロビカフェのスタッフに。2015年1月、「Another Belly Cakes」として独立。
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現在のお仕事内容を教えてください。

味噌や醤油など、麹からできる日本の調味料や日本酒、お米の発酵力に注目し、自家製の甘酒、塩麹、米あめ(お米からできる水あめ)、季節の外房産フルーツを使ったナチュラルスイーツを作っています。
千葉県内のイベントやマルシェに出店するほか、コーヒー屋の友人と組んでいるカフェユニット「tomo to co」としてワンデイカフェを開催しています。そのほかの日は、フルーツ採取や米あめなどの仕込みを行なったり、打合せがてらほかのイベントに顔を出したりしています。

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磯木さんが作るナチュラルスイーツ

フリーランスになった理由を教えてください。

外房のマクロビカフェで働いていたときに、野菜や調味料などの食べ物はもちろん、釜戸や小屋、家、なんでも作ってしまうご近所の方々と出会ったことがきっかけです。私も「できることからやってみよう!」と思い、フリーランスの活動をスタートしました。
続けられそうなら続けようという感じだったので、決心してフリーランスになったわけではありません。でも、引っ越す前からうっすらと頭の中にあった「雇われずに仕事を作る」ことを本気で考え始めたときに、タイミングよく人や場所と出会えたと感じています。

生まれ育った新潟から、東京、千葉と移住された経緯は?

進学で上京後、そのまま17年間を東京で生活していたのですが、夫がライターになったのをきっかけに、農業、生産者、地方の経済などの情報が入ってくるようになりました。夫が持ってくるいろいろな情報に触れることで、地方で生活することへのワクワク感が高まっていきました。

ある日、夫の知人から「北海道でエコビレッジの立ち上げを一緒にやりませんか?」と声がかかり、かなりやる気になっていたのですが、諸々の事情で見送ることにしたんです。そんなときに、旅行で現在の居住地である千葉県いすみ市を訪れて気に入ってしまって。宿泊先のスタッフの方と話しているうちに、カフェでスタッフを募集していることを知り、その3カ月後にはいすみ市に移り住んでいました。

いすみ市に移り住むことで、働き方やライフスタイル等の変化はありましたか?

私の住む地域には、好きなことを仕事にしている方や、生活や仕事に対してクリエイティブな方がたくさんいて、とても刺激を受けました。今でも年齢問わず柔軟に生きている様子を見ると、とても励みになります。
それに、好きなことを仕事にしたこともあって、普段付き合っている友人が、仕事仲間にもなりました。畑での作業も、仕事ではありますが、私にとってはリフレッシュできる場でもあるんです。

千葉県で仕事を始めるにあたって、苦労したことはありますか?

幸いなことに、とくにありません。最初からフリーランスではなく、いったんカフェで働き、人との繋がりや仕事に必要な土台(仕入れ先や地元のニーズをつかむこと)を作れたことが良かったのだと思います。

2015年7月以降、工房を月に1度オープンするようになってからは、ご近所さんとの繋がりもできました。また、ケーキの原料としてお豆富を買っている商店街のお豆富屋さんが、お客さんに口コミで広めてくれたのもありがたかったです。

地元と地元以外のクライアントの割合をお聞かせください。

千葉県内でのお仕事が100%です。

仕事をする上で心がけていることはありますか?

近隣で定期的に開催されているイベントやマーケットがあるので、フリーランスになった当初はなるべく出店するようにしていました。出店者さんの中には、自らイベントを主催する方も多いので、交流を大切にしています。今では出店先で次のイベントに誘っていただくことが増えましたが、Facebookなどを活用してイベントの情報収集も続けています。

その一方で、自分でもイベントを開催しています。「スイーツビュッフェ」というイベントでは、「自分でデコレーションしてみよう!」というワークショップを行い、クリームの絞り方を皆さんにレクチャーしました。

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磯木さんが開催する「スイーツビュッフェ」の様子

千葉県で働くことを選んで良かったこと・悪かったことを教えてください。

良かったことは、苺、梨、ブルーベリー、いちじく、柚、レモンなど、旬のフルーツや良い食材が手に入りやすいことです。地産地消や健康に興味がある人が多く、私自身も苺は自分で育てています。悪かったことは、今のところ見当たりません。

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フルーツをたっぷり使ったケーキ

今後の目標をお聞かせください。

今の仕事を、2年、3年と続けることが目標です。まだ物珍しさでナチュラルスイーツが売れている部分があると思うので、定着させるにはどうしたらいいのかを考えています。

最後に、地方で働くことに興味のあるフリーランサーへ一言お願いします。

私は、感謝の気持ちを持つこと、状況に応じて柔軟に対応しながらも、スタイルがぶれないようにすることを心がけてきました。きちんとした経済感覚と、感謝の気持ち、コミュニケーション力という基本的なことができれば、あとは住めば都だと思いますよ!

※この連載のバックナンバーはこちらからご覧ください。
※次回の「地方フリーランス生活」は2月8日(月)更新予定です。
南條祐弥

Writer 南條祐弥

ライター・Rhythmoon編集部メンバー
児童文化や女性のライフスタイルの分野を得意とする、大阪在住のフリーランスライター。コラムやシナリオを執筆するほか、書籍の編集協力、取材レポートの提供なども行なっている。リズムーンでは、地方で働く女性フリーランサーの多様なライフスタイルを発信中。趣味は絵本を読んだり、映画を観たり。ハイキングに出かけるのも好き。
http://ameblo.jp/original-ehon/

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