リズムーンの商品開発室

June 09 2016

開発日記⑤〜「何かいい」にこだわる作り手から生まれるお仕事かばん

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これまで商品の企画開発のプロセスをご紹介してきましたが、今回は少し趣向を変え、製作者の横顔をお伝えします。ご紹介するのは、このプロジェクトを陰に日向にサポートしてくださっている洋裁のオールラウンドプレイヤー、古関さわ華さん。このお仕事カバン(仮)の企画段階から関わってくださっています。そして、これから販売する商品の生産もすべて古関さんの手仕事で一つひとつ丁寧に仕上げられていきます。

では早速、つくり手の素顔に迫ってみたいと思います!

特殊な仕事も一手に引き受ける専門家

古関さんは2007年にスタートしたキッズ向けのスノーボードウェアブランド「ii(イイ)」の代表。大人と同じ本物素材を使い、お子さんの成長に合わせてサイズ調整もできるオーダーウェアを製作・販売しています。

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20色展開のセミオーダーのウェア。毎年モデルチェンジを重ね、より動きやすく美しい形を追求している。

その傍ら、まさにオールラウンドプレイヤーとして、多彩なオーダーにも対応しています。今までに手がけてこられたお仕事をお聞きすると、どれも聞いているだけでワクワクしてくるスペシャルなものばかり。たとえば、海外から輸入した高級ブランドのヴィンテージ品を現代風にリメイクする、アンティーク着物をほどいて洋服に仕立てる、写真家が子どもを題材に作品撮りをするときに使う衣装をつくる......などなど。

昨年から請け負っているという大人向けのスノーボードウェアのリペアもその一つ。裂け目を目立たないようにするのではなく、金継ぎのように装飾を施す特殊なリペアです。「木に引っ掛けてしまったり、ボードで擦ったりと原因はさまざま。穴の空いている箇所から、大きさ、破れ具合まですべて違います。それをどうやってふさぐかを考えるのが楽しい」と古関さん。工夫の余地があるほどおもしろい、という言葉からはプロフェッショナルのクリエイターらしい一面がのぞきます。

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糸、布、かたち、どれひとつとして同じものはないリペア。ウェアの愛用者からは喜びの声が続々と寄せられる。

今回のお仕事カバンで目指すのは、忙しく働きつつも自分らしさを忘れない女性のため、機能性にもデザイン性にもこだわったもの。複雑な加工が伴う製品づくりには、一点ものや特殊な縫製を長く経験してきた古関さんの協力をあおぎたい、と私たちは考えました。単純な縫製だけなら海外で安く生産することも可能な時代ですが、こういった特殊な仕事を引き受けてくれるプロは希少な存在です。プロトタイプをブラッシュアップし、商品として世にだすために力を貸してほしいと熱烈ラブコールを送ったところ、快く引き受けてくれました。

使う人が自然と「なんか、いい」と思えるモノづくり

古関さんは、何をつくるときでも使う側の視点を常に忘れずにいたい、と言います。
「人が『何か、いい』と手にとるときは絶対に何か理由があるはずなんです。素材感やデザインかもしれないし、縫製かもしれない。商品を買って使う人が気に留めないようなところまで丁寧につくると、その『何か、いい』感じにつながると思っています」

一緒にプロトタイプを具体化していく過程で、そうした細部へのこだわりを私たちも学びました。

たとえば、全体の印象を決める布を選ぶとき。
古関さんにガイドしてもらって問屋街を回ってみると、それまでまったく発想になかった布も目に飛び込んできました。鮮やかな色やオシャレな柄に目移りしていた私たちですが、古関さんはバッグのシルエットへの影響や使い勝手、耐久性との兼ね合いなども考慮して冷静なアドバイスをくれました。素材によっては布にハリを出すために使う芯地がはがれやすくなったり、縫い目が丸くなってバッグのかたちがぼやけてしまったりするのです。パッと見には同じように見える麻布も、説明を聞いてじっくり見ると色の出かたや風合いが違うことがわかりました。

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今回、お仕事カバンで使う予定の布の一部(断面だけ一足先にお見せします!)。たくさんの候補から厳選しました。

サンプル製作でも、持ち手の取り付け位置や布のはぎ方など、私たちが見落としていた細かい部分も、使う人の身になって考え、きれいに仕上げてくれます。余計な継ぎ目や見せたくない機能部分は、作業の手間が増えてもしっかりと隠す。そうした細かな配慮が伝わるから、私たちは言葉では説明できなくても「何か、いい」と思えるのでしょう。

こうしてお仕事カバン(仮)は試作も終わり、これからはいよいよ販売用の製作に入っていきます。「ここからは、とにかく丁寧につくることを心がけます。一つひとつの工程を慎重に、丁寧に」と古関さん。「裁断がちょっと狂っただけで形も変わってくる。商品を手にとった人に『何か、いい』と思ってもらえるように、心をこめて作ります」と意気込みを語ってくれました。

働く女性が毎日使いたいと思える、お仕事カバン(仮)の誕生はもう間もなくです。

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縫製の作業風景。これまでもこのミシンから数々の商品がうまれてきた。

●お話を聞かせてくださった方

古関さわ華さん

被服の専門学校を卒業後、在学時から働いていた衣料品店でレディースファッションの縫製スタッフとして勤務。その後、ヴィンテージアパレル事業へと移り、リメイク・デザイン・型紙作成・縫製担当する。出産を機に独立。デザインからお直し、サンプル製作や特殊リペアまで各種のオーダーを受ける。2011年には自身のブランド「ii(イイ)」を立ち上げた。

■古関さんが代表をつとめるスノーボードウェアブランド「ii(イイ)」

http://iixxx.blogspot.jp/https://www.facebook.com/iiforkids/

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