未来へ紡ぐストーリー

November 04 2016

ビルでミツバチを飼育。銀座の街と人々を豊かに|銀座ミツバチプロジェクト(GINPACHI)

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誰かの大切な想いを知ること。
そして、その想いを未来へ紡いでいくこと。
それは、今を生きる私たちひとりひとりの役割なのかもしれません。

「未来へ紡ぐストーリー」では、誰かのために、社会のために、地球のために活動するみなさんをご紹介していきます。第20回目は銀座ミツバチプロジェクト広報の田中章仁さんにお話を聞きました。

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銀座ミツバチプロジェクトのご活動内容を教えてください。

私たち「銀座ミツバチプロジェクト」は、ミツバチの飼育を通じて、銀座の環境と生態系を感じるとともに、採れたハチミツを用いて銀座の街との共生を感じることを目的として、銀座3丁目紙パルプ会館屋上でミツバチを飼っています。

また、銀座の屋上にミツバチが遊びに行ける花畑や野菜畑を増やそうと13箇所ほど緑化をしており、そこではバーと連携しミントを作って摘み取ってもらい、お店で出すモヒートを作っていただいたりもしています。

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ハチ達がびっしり!

「銀座でミツバチを飼育する」という発想はとても面白いと思うのですが、なぜ、このような活動をされようと思ったのか、きっかけを教えてください。

現在、ミツバチの飼育がおこなわれている紙パルプ会館の2階と3階が貸し会議室になっており、そこで講演された養蜂家の方が「ミツバチを飼育できる屋上を探している」とおっしゃったのを、ビルを管理している会社の現専務の田中が聞き、「うちの屋上はどうか?」と申し出たのが始まりです。

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採蜜しているところ

銀座は都会なので、ビルの屋上は寒暖の影響を受けそうな印象があるのですが、ミツバチたちは暑さ、寒さには耐えられるのでしょうか?対策など、なにか工夫されていることはありますか?

寒暖の差は地上とさほど変わりません。対策としては暑いときにはすだれや遮光の緑を敷き、冬などは発泡スチロールで囲ってあげます。またミツバチ自身も水を口に含んで巣箱の前で吐き、羽で震わせて気化熱で温度を調節したりなど行います。

どれくらいのハチミツが採れますか?

銀座ミツバチプロジェクトは、銀座の活性化のため、さまざまな活動を通してコミュニケーションの場を増やしていくことを目指しています。ですので、ハチミツを採ることがメインの目的ではありませんが、5年くらい前から、1トンくらいで推移しています。

ミツバチたちが蜜を運べるのが4キロ四方、銀座の街には緑がなくても、その周辺に皇居・浜離宮、はたまた銀座の街路樹など緑豊な自然が残っています。2006年3月後半から西洋ミツバチを3群3万匹設置して2ヶ月、その数も10万匹に増えて、蜜の種類もソメイヨシノ、マロニエ、ユリノキなどの都会の樹木からフレーバーなハチミツが採れました。

採れたハチミツは、銀座の中でしか販売せず、老舗バーや和菓子屋さんケーキ屋さんなどで、カクテルやスイーツに生まれ変わっています。また、蜜蝋でロウソクもでき、クリスマスイブの日に、銀座教会の礼拝で使っていただいたりと、街の環境改善、活性化のために役立ててもらっています。

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活動の中でミツバチの保護もされているようですが、なぜ保護しているのでしょうか。

5月ごろになると「分封」と呼ばれる巣別れを起こすことがあります。屋上などで飼っている場合、技術的に防ぐことができますが自然にいるミツバチなどは街に出てきてしまうことがあります。その時、駆除されてしまうことが多く、保護してほしいという要望を受けたため、メンバーの空いている時間に捕獲しています。屋上にて飼うこともあります。

屋上のミツバチたちを見学することができるとお聞きしたのですが。

銀パチツアー」といって、平日の昼間のメンバーの空き時間に屋上見学会を行っており、そこでは銀座ミツバチプロジェクトの説明、屋上にてミツバチ見学、銀座はちみつのティスティングなどを行います。大人は2,000円、お子さんは1,000円となっています。

採れたハチミツで作られた製品はどんなものがあり、どこで購入できますか?

まずは松屋銀座のデパ地下にさまざまな商品を見つけることができます。銀座文明堂のカステラやパレドオールのチョコレート、ホテルでは6丁目の東武ホテルのロールケーキや、飲食店ですと資生堂パーラーのフレンチトースト、スワンカフェのパンペルデュなどがあります。最近では松屋銀座地下二階お惣菜売り場喜多福にてピクルスや銀座はちみつ梅なども売っています。

その他にも、ミツバチたちが運んだ酵母から作られたビール「銀座ブラウン」などもあります。

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活動をする時に大切にしていることや想いはありますか。

「ミツバチを飼う」ことは、もしかしたら、すべての方々に賛同していただける活動ではないかもしれません。でも、生き物を排除し、個人個人があまりかかわりのないという都市の在り方はおかしいのではないかと考える方がいらっしゃれば、ミツバチを通して集まり、銀座の屋上という空間で苗植えや収穫など一緒に楽しむ場を作っていけたらと思っております。

今後の展望やご活動を通して、どんな社会にしていきたいかなどございましたら、お聞かせください。

2020年に開催される東京オリンピックの時には、晴海に選手村ができる予定ですので、たくさんの海外の方が銀座を訪れるようになると思います。その際に、都市と環境が共生する街の在り方こそ次世代の都市であると考え、「環境の街、銀座」を見せることで他国からも尊敬されるような日本の姿を見せていけたらと考えております。

読者の方へのメッセージをお願いします。

ミツバチは実は30日位の生命で、短い期間の間に子どもたちのために蜜を集め、種をつないでいかなければなりません。また、一度刺すと内臓が取れて死んでしまいます。人と同じように一匹一匹意思があり、死にたくないと思っていますので、人がいても基本的には避けて飛んでいきます。どうかミツバチを見つけてもそっとしていただければと思います。

銀座ミツバチプロジェクトの活動内容やこの活動に込められた想いは、ぜひこちらをお読みください!

<take action!いま私たちにできること>

大都会銀座でミツバチを飼っていると聞いて、ぜひお話を伺ってみたいと思いました。また「ハチは怖い」と反射的に思ってしまいがちですが、ミツバチは自分たちの役割を果たし、人生を一生懸命生きているだけ。間違った知識を改め、共生に努めること、そして、彼らからもらった贈り物を活用して、街が活性化できれば素晴らしいですね。

銀座ミツバチプロジェクト(GINPACHI)
ホームページ: http://www.gin-pachi.jp/
Facebook: https://www.facebook.com/ginzamitsubachi/

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