四立の薬膳

November 07 2016

【最終回】立冬の薬膳:血と津液を補う「鶏肉と白菜の潤いスープ」

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こんにちは。国際中医薬膳師のムラカミレイコです。4つの季節の始まり、四立の最終章は「立冬」です。秋が終わり、冬が始まります。秋に潤いを補いきれずカサついてしまっていると、巡りが悪くなり、外気からの攻撃に負けやすい状態になってしまいます。最終章となる今回は、それらに関わる「気」「血」「津液」について触れたいと思います。

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人に不可欠な要素:気、血、津液

日々生活している中で、頭が痛い、腰が重い、胃の調子が良くないなど、部位で身体を感じることはありますが、中で流れる血流や、筋肉や内蔵を動かす動力などに意識を向けることはあまりないのではないでしょうか。

中医学では人を構成する主な物質として、気、血、津液があるとされています。これらはお互いを影響し合い、全体のバランスを作り上げています。「気」は身体を動かす力や温める力、「血」は気を巡らせるのに必要なもので、全身に栄養を行き渡らせる役目を果たし精神の調整を助けるもの、「津液」は血の源でもあり、内蔵や関節などの潤す働きがあります。外から入って来た物の中から不要になったものとして外に出される水分も津液の一部で、それは気によって動かされます。

すべてはお互いを影響し、影響されるもの

気、血、津液も一年の季節と共に働きは変化しますが、前記のように、お互いが影響し合うという関係性は変わりません。一つでも過不足が起きると、全体のバランスが崩れ、身体を構成する臓器や筋肉へも影響をもたらします。そして逆もしかり。気、血、津液それぞれ多すぎても少なすぎても調和が崩れるので、一つだけに集中せずいつも全体を意識することが大切です。

冬の薬膳にはまず血と津液を補い、潤いを

乾燥の秋で体内も体表も潤いを失っているままにしてしまうと、血も足りなくなり、温めるための気の動きも鈍くなります。寒さが厳しくなるこれからの冬に備え、身体の中に必要な潤いを補い、しっかり身体を温められるような基盤を作っておきましょう。一年のサイクルの終わりであり次の年の始まりでもある冬。しっかりと身体の中の基盤を固めながら芽吹きの春に備え、また良き一年をお迎えください。

立冬のレシピ「鶏肉と白菜の潤いスープ」

これからが旬の白菜とレンコン。細かく刻みエキスを吸収しやすいようにスープの中に溶け込ませることで、血と津液を作りやすくします。そして鶏肉はそれらを体内に巡らすために必要な気を補います。白菜もレンコンも温める作用は強くないのでスープは温かい状態で召し上がって下さい。

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鶏肉と白菜の潤いスープ

<材料>

鶏もも肉 300g/一枚
ネギ 1本
白菜 80g/3〜4枚
レンコン 80g/約一節
生姜 12g/厚めスライス2〜3枚
クコの実 4〜5粒
水 800ml
塩 小さじ1/2
胡椒 ひとつまみ
黒酢 小さじ1/2(お酢でも可)
ごま油 少々(お好みで)


<作り方>

  1. 食べやすいおおきさに鶏肉を切る。クコの実は水に浸しておく。ネギは根を落としてざっくり4等分くらいに。緑の部分も使う。
  2. 白菜とレンコンは細かく粗みじんくらいに切っておく。
    ☆細かく切っておくとしっかりエキスがでて柔らかくなり、スープがおいしくなります。
  3. 水を鍋に入れ、鶏肉とネギをいれて中火で沸騰する前くらいになったら弱火に。30分くらい弱火で白菜がくたくたになるまでコトコト煮込む。
  4. アクなどがある場合はすくいとる。
  5. 最後に塩と黒酢やごま油を入れる。 火を止めたら戻しておいたクコの実を入れる。お好みで、柚子胡椒や豆板醤などを入れても。胃腸が弱っている方はあまり刺激物を入れないようにして下さい。

国際中医薬膳師ムラカミレイコの四立の薬膳をお読みいただき、ありがとうございました!
連載を通して、皆様の食べることと身体のことに少しでもお役にたてていたらうれしいです。

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