地方フリーランス生活

December 22 2016

自分らしい暮らしづくりをサポートする、暮らしプランナー@群馬県

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地方で働くってどんな感じ? 地域ならではのフリーランス事情を知りたい!
「地方フリーランス生活」では、自分らしいスタイルで働く地方フリーランサーに、地方で活動することのメリットやデメリットのほか、日頃心がけていることなどを伺います。今回は、群馬県で活動されている暮らしプランナー、田村美奈子さんにお話をお聞きしました。

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プロフィール

活動地域 群馬県
フリーランス歴 11年
職種 暮らしプランナー
経歴 One's work(ワンズワーク)主宰。ライフオーガナイザーとして「住育」視点からママが太陽になれる暮らしの仕組み作りをサポートしている。また、リノベーションを中心とした空間プランニングを手がけるインテリアコーディネーターとしても活動。古い建物に新しい命を吹き込むと共に、DIYを取り入れながら自分らしい暮らしを育むメソッドを提案している。一児の母。
One's work(ワンズワーク)のウェブサイトはこちらから>>
ブログはこちらから>>

フリーランスになる前は、どのような仕事をされていましたか?

千葉県千葉市にある、自然素材でつくるこだわりのリフォーム会社でプランナーをしていました。また、会社が運営する輸入建材や無垢材などを扱うセレクトショップのスタッフもしていました。セレクトショップには、「決まったものから選ぶのは楽しくない。可愛いタイルを貼ったり、ここにある洗面ボウルをつけたりしたいけれど、工務店さんに上手に伝えられない」など、家づくりで悩みを抱えるさまざまなお客様がいらっしゃり、相談を受けるようになりました。そうして気づけば、そんなデザインや間取りの悩みを抱えるお客様と工務店さんの間に立って、一緒にプランニングする「駆け込み寺」のような存在になっていたんです。

決まりきったものの中から選ぶだけで家を作っているお客様の多さは、大きな驚きでした。そして「もっと幅広くお手伝いをしたい」と想いが強まり、より自由に動けるフリーランスになりました。また、残業ばかりの忙しい毎日で自分自身の心も体も疲れきっていたこともあり、「自分自身のライフスタイルも見直したい!」と思ったのも大きな理由です。

現在のお仕事内容を教えてください。

「ママが太陽」をコンセプトにお片付けしやすい動線と収納プランニングで、暮らしを楽しめる住まいづくりのお手伝いをしています。具体的なお仕事内容はリノベーションデザイン、間取りプランニング、おかたづけサポート、DIYサポ―トです。子ども向けの体験型ワークショップもプロデュースしています。来春からは「住育」をテーマにした講演活動も始めます。

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DIYワークショップの様子

なぜ群馬県に移住されたのですか? きっかけや経緯を教えてください。

子どもが小学校1年生になるタイミングで群馬県にある実家に帰ってきました。一番の理由は、土が多く、四季のにおいを感じられる場所で子育てをしたかったから。離婚してシングルマザーになり、母1人子1人だったので大家族の中で過ごしてもらいたかった、という想いもあります。

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山に囲まれており、空き地、土手、田んぼ、いろんなところで自然が感じられる環境です。

働く土地を変えたことで、働き方やライフスタイル等の変化はありましたか?

大きく変わりました。以前は団地の1室を事務所にしていたのですが、今は実家の敷地内の祖父が建てた納屋をセルフリノベーションして事務所にしています。この地域では納屋のことを「バラック」と呼ぶので、Barracks(バラック)と名付けました。

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事務所になる前の納屋の様子

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こちらがリノベーション後の事務所の様子

自分で作った心地よい状況の中にいるので、Barracks(バラック)にいるとほっとします。仕事でも、お客様に私のスタイルを見ていただくために事務所に来ていただき、タルトやケーキを食べながら打ち合わせをすることが少しずつ増えてきました。敷地内なので子どもの帰ってくる姿も見られるし、一緒に宿題もできます。

また、Barracks(バラック)の残り半分は、息子のために、地域の子どもたちを呼んで四季折々のイベントをする寺子屋のようなスペースとして開放しています。

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打ち合わせはカフェ風に

現在の土地で仕事をはじめるにあたって、苦労したことはありますか?また、軌道に乗るまでに、どのくらいの期間かかりましたか?

移住前は団地のリノベーションをしていたのですが、ここは団地がなかったので、最初は群馬県内での新規案件の開拓に苦労しました。今は、その代わりに空き家再生に取り組んでいます。また、ここでは「リノベーション」「DIY」と言っても、言葉自体を知らない方が多く、びっくりしました。地域的な価値観のギャップを埋めていくために、今後はブログでの発信やセミナーなどを通じて、自分がもっといろいろ発信しなければいけない、と感じています。

地元と地元以外のクライアントの割合をお聞かせください。

県外:群馬県=7:3

現在、徐々に群馬県での仕事を増やしており、移住1年目は月2/3も県外に行っていたのが、2年目が半分、3年目の今が月1/3程度に減りました。夏前までは9割が県外の仕事だったのですが「県外の仕事をできる限りやめる」と決意したら、県内の仕事が入ってきました。

現在、仕事はどのように取ってきますか? 営業スタイルなど工夫はございますか?

基本、口コミと紹介です。移住当初、ここでは仕事関係のネットワークはゼロでした。まずはいろいろ知るのが大事だと思い、好きな店を探すことから始めました。そして、地元で親しまれているラーメン屋の店主さんを通じて、その方の家を建てた工務店の方をご紹介いただき、仕事につながりました。他にも素敵なパン屋さんと仲良くなり、その方のホームパーティーで知り合った方とお仕事をしたり...。人脈作りが自然と仕事につながっています。直接的なコミュニケーションを大事にしているので、今も、気になる場所、気になる人を見つけたら、足を運んでみるようにしています。

遠方のクライアントとスムーズに仕事をするために心がけていることはありますか。

クライアントとは「お仕事だから」と割り切らないで、LINEやFBを利用して嬉しかったことなど、何気ない日常のことを情報交換しながら、コミュニケーションをとっています。

現在の土地で働くことを選んでよかったことは?

セルフリノベーションしたBarracks(バラック)を見せることで、自分が伝えたい価値観を伝えやすくなったことです。子どもに自分の交友関係、お仕事のスタイルなどを見せることができるのも、良い点です。

今お住まいの土地ならではの仕事の合間のリフレッシュ方法は?

Barracks(バラック)の外がウッドデッキになっているので、そこでコーヒーを飲んだり、スイーツを食べたり、おしゃべりしたり、外に一歩出るだけで癒されています。

また、Barracks(バラック)では植物に囲まれるようにしたり、夕方はキャンドルを灯したりすることで、心が落ち着く空間づくりを心がけています。

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ウッドデッキは廃材で作りました

今後の目標をお聞かせください。

私は、女性(ママ)が輝くことで、家庭や地域へ幸せの循環を生み出すと思っています。そんなママが輝く住まいづくりをお手伝いしながら、まちづくり、社会づくりに繋げていきたいです。子どもたちに明るい未来を作るために、全国に「住育」を広めていきたいです。

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最後に、地方で働くことに興味のあるフリーランサーへ一言お願いします。

ここにいると、五感を研ぎすませて毎日の暮らしを楽しめます。また、離れているからこそ、月に数回、仕事で訪れる東京で過ごす時間をダラダラと過ごすのではなく、情報収集のための時間として有効活用できます。自分の大切にしている価値観、軸をもったうえで東京に通うスタイルは、自分色が出しやすいです。

※この連載のバックナンバーはこちらからご覧ください。

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