初対面の人に自分をどうアピールする?イベントでのコミュニケーションのコツ

前編ではイベントに参加経験のある皆さんからの回答をご紹介しました。
そこで分かったのは、やはり初対面の相手と新たに関係を築いていくには「話し方」や「コミュニケーション」は重要だということ。
当たり前すぎる結果ではありますが、貴重な出会いを活かすためにもここは意識して、コミュニケーション力をアップしてみませんか?
ということで、精神保健福祉士で心理学を使ったコミュニケーション講座の講師をされている大塚真梨子先生に、初対面の相手とのコミュニケーションのコツを教えていただきました。

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会話の盛り上がりよりも「専門性」と「上手な自己主張」が肝

イベントから人脈を広げていくなら、まずは会話を始めなくてはなりません。ただ、回答にもあったように気恥ずかしくて、話しかけられなかった経験のある方もいるのでは?そこで、イベントでよくある3つのシチュエーションについて、具体的に教えていただきました。

例1)「初対面の人と何を話してよいかわかりません」

「名刺を忘れた」「話題が見つからない」「年齢やキャリアの違いで気後れする」など理由はさまざまですが、大塚先生によると、話しかけられない人には共通点があるといいます。それは、自分をよく見せよう、会話を盛りあげよう、仕事に直結させようという意識が強くなってしまっていること。この「〜すべき」という思考が会話の雰囲気をかたくしてしまい、余計に話しづらくなることがあるので、上手くPRしなければと気負い過ぎず、会話のキャッチボールを心がけることが大切です。

「普段、講師をしている講座では、話題が見つからないという方には次の3つをおすすめしています。

まず、その場の状況や目についたものを話題にする方法。たとえば、会場を見て『大勢、集まりましたね』と話してもいいですし、『良いお天気ですね』『素敵なお召し物ですね』などと切り出してもいいですね。
それから、クローズドクエスチョンと呼ばれる簡単な質問で会話のきっかけをつくることもできます。「今回初めての参加ですか?」といったように、はい/いいえで応えられる聞きかたです。

3つめは自分の感想や疑問。どういう目的で参加したのか、セミナーを聞いてどう思ったかなど、感じたことをそのまま話してみることです」(大塚さん)

このとき注意したいのは、できればネガティブな話題を避けること。「連合の法則」といって、人は関係のないことでも無意識に関連づけてしまう傾向があります。つまり『長くて疲れましたね』、『○○業界は厳しいですね』といったネガティブな会話をすると、その印象とセットで記憶されてしまう可能性も。自分から第一印象を悪くしてしまわないよう、フラットな話題、ポジティブな話題を選ぶとよいでしょう。

例2)「自分をアピールするのが苦手です」

アンケートでは「PRし過ぎてしまった」という回答がありましたが、あれもこれもとアピールし過ぎず信頼を獲得したいなら、まずは肩書きや簡単な自己紹介で「専門性」を強調することが近道です。

「商品の提案やサービスの紹介など何かをアピールする場面で、人がもっとも説得力があると感じる紹介者の条件は、『専門性』であるといわれています。資格や大きな実績がなくても、ご自身の専門分野・得意分野については、多少大げさかなと思うくらいの肩書きや自己紹介を準備しておき、堂々とアピールしてみてください」(大塚さん)

アメリカ・ルイジアナ州のウィルソン博士という心理学者が説得効果について行った研究結果によると、さまざまな条件を持つ人が説明・提案をしたときに、話を聞いた人が説得を受け入れる割合は専門性の高さが15%、自分との共通点の多さが8%、人柄などの信頼性が7%、容姿や服装、表情などの見た目が6%となっているそう。得意分野の話題を深め、専門知識や専門用語を織り交ぜて話ができれば、相手は付き合うメリットを具体的に感じることができます。

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例3)「会話を自分から終わらせることができません」

印象の良い人はひとしきり話し込んだ後の去り際も爽やかです。もう別の人と話したいと思っているのに切り出せない、Facebookを聞かれたけれど断りたいなんていうときにも、コツがあるのだとか。

「自分の主張で相手に不快感を与えないか、気まずくなってしまわないかと心配になる人は、自己主張そのものは相手に不利益を与えないということに留意してみてください。自分のためにも、相手のためにもなる表現を使えば、上手に意志を伝えることができます」(大塚さん)

これをアサーティブコミュニケーションといいます。会話を打ち切る場面では、

「結構、話し込んでしまいましたね。○○について聞かせていただいてありがとうございました(感謝)」→
「せっかくこういう場なので、あまりお引き止めしても申し訳ないですし(理由)」→
「○○さんも他の方と話されたいでしょうから、この辺で。(提案)」

といった具合です。「先ほどの○○についてはまたご連絡させていただきますね」などとしめくくれば、角も立たず気持ちよく別れられます。普段から、お互いのためになる提案をするような考えかたを意識していると、そんな表現が自然にでてくるようになるそうですよ。

いかがでしたか?

フリーランスにとっては上手な自己アピールも仕事のうち。教えていただいたのは誰でも今からできることばかりです。機会があれば、ぜひ試してみて、よい仲間、よい仕事を引き寄せましょう。

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大塚真梨子さん(精神保健福祉士)プロフィール

専門は対人コミュニケーション、企業のメンタルヘルス、説得理論。
フリーランスで活動するかたわら、「ダイレクトコミュニケーション」で講師を務める。
●ホームページはこちらから>>

本多小百合

Writer 本多小百合

ライター・Rhythmoon編集部メンバー
建材メーカーで広報誌や販促物の企画・製作・進行等に携わった後、ランドスケープ系の団体で主に機関紙の編集に従事。結婚を機に、全国どこでも働けることを目指してフリーランスライターを志し、目下独立準備中。リズムーンでは、同士であるフリーランスを目指す方を応援できたらと思っています!

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