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February 10 2017

「食べる」という幸せ〜『南極料理人』

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みなさん、こんにちは。フォトグラファーの宇野真由子です。
毎日寒いですねー。冬はお家にこもってDVDを鑑賞するのが幸せ、という方も多いのではないでしょうか?
今日はそんな時にオススメな、ほっこりさせてくれる映画をご紹介します。『南極料理人』です。

海上保安官南極観測隊に料理人として参加した、西村淳さんのエッセーを元に作られた映画だそうです。
南極で最も低温な地域にあるドームふじ基地で、8人の男性南極越冬隊員たちの食事を作るという任務を任されていた西村さん。妻と娘と14,000kmも離れた場所での単身赴任です。

雪景色しか見えない環境での、中年男性だけでの南極"軟禁"生活。皆ひげやら髪の毛も伸びていきますし、正直むさくるしいんです(笑)。でも見終わった頃にはその8人が大好きになってしまう、愛すべき男たちの映画です。

食べることは「楽しい」こと

南極生活に嫌気がさして逃げ出そうとする人、仮病を使って仕事を休む人、夜中にこっそりラーメンを食べたりバターを舐めたりする人など。過酷な生活で皆おかしな症状が出始めます。そんな8人の隊員の唯一の楽しみが西村さんのつくる食事でした。

「エビフライが食べたいなぁ」と誰かが言い出せば、皆で「エビフライ」と合唱しながら穴を掘ったり、わざわざ正装してコース料理を楽しんだり。
雪にかき氷のシロップで線を引いて野球をするシーンがあるのですが、その線をスプーンですくって食べてみたり。食べるというのは食欲を満たすだけではなく、楽しいことなんだなと思いました。

西村さんを演じている堺雅人さんは、あるインタビューの中で「この映画はシンプルに『皆で食べるご飯は美味しいね。大切なことだね』ということをすごく丁寧に描いていると思う」と言っていましたが、難しいこと抜きにそれを感じるだけで良い映画なのだと思います。8人の隊員が最後は家族のようになっていて、西村さんはまるで皆のお母さんのようです。それを見て、お互いの顔を見ながら、一緒に同じものを食べて「おいしい」と言い合えるって、なんて幸せなことなんだろうと感じました。

もしかしたら、血が繋がっているかいないかよりも大事かもしれませんね。結婚した夫婦が家族になれるのも、顔が似てくるのも、同じ物を食べているからだと聞いたことがありますが、そのくらい影響力があるのだと思います。

楽しさは作り出すものだということを教えてくれる映画

自分がこの生活をするとしたら・・と考えるとゾッとしてしまう環境。
8人にはそれぞれ日本に残してきた家族や恋人がいて、会えない寂しさと戦いながらの長い日々です。でも皆何かしらの楽しみを見つけて工夫しながら毎日を過ごしています。どんな環境でも「これはこれで楽しい」と受け止める大切さ、そして楽しさは作り出すものなのだと感じさせられます。

この映画は、そんな8人の生活を口元を緩めながら見つめるもので、劇的な展開も、訴えかけてくる何かも・・これといってないです。でも、シンプルに良い映画だなーとじんわり感じる映画なんです。

きっと私はこの先何度も見てしまうでしょう。落ち込んだ時なんて特に。
そしてこの8人のユーモア精神に救われるのだと思います。
日本に帰ってからのそれぞれの展開にも元気をもらえますよ。

フリーランスの人にとって、1番大事なのは心を健やかに保つことだと思います。そのためにはやっぱり食事も大切ですし、この映画のようにホッとできる映画や本、ストレス解消法があると良いのではないでしょうか。
そして私も、見る人が癒されたり、長く見てもらえる写真を撮りたいと思う今日この頃です。

170207uno.jpg今日の1枚は雪の中で春を待つ植物、というイメージのものにしました。
春が待ち遠しいけれど、冬にしか見れない景色もありますよね。寒さも含めて楽しもうと思います!

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