3月14日は「国際結婚の日」。海外と異なる日本の国際結婚あれこれ

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日本の国際結婚は7年ぐらい前から減少し、昨年で2万件。一方の国際離婚は同じく7年前から2万件を超えています。

日本の3月14日はホワイトデーとともに、国際結婚の日。1873年、日本で外国人との結婚が公式に認可されたことを記念して定められたそうです。今回はそれにちなみ、私自身のケースを交えながら国際結婚のよく話題にあがるテーマについてお伝えします。

海外では一般的な複合姓

国際結婚したら苗字はどうなるのでしょうか? 日本人同士の結婚と同じように配偶者の苗字へ変えることも、また別姓を名乗ることもできます。もう一つの選択肢として複合姓(ダブルネーム)を名乗ることができます。これは外国人配偶者の姓と日本人の姓を両方苗字として保持すること。海外では、国によって複合姓や夫婦別姓が認められています。日本では、民法によってどちらかの姓を選択しなければならなく、複合姓への変更は非常に厳しいといわれています。

具体的な変更申請は、居住地の家庭裁判所へ必要書類を提出し、面接官と面談をして認められるというもの。申請にもっとも重要だと言われているのが、姓の変更理由。明確な理由として、例えば複合姓を日常的に利用している、または利用しなければならない環境に居る。将来、配偶者の国へ移住の際に、複合姓でなければ生活に支障が出るなど。その理由とともに証拠となる書類などの提出が求められます。

私自身、一度は申請しようかと試みましたが、具体的な証拠を持っていなかったので諦めた覚えがあります。その後フィンランドへ移住し転入届を提出する際に複合姓の申請をしたところ、あっさりその場で許可がおりました。以来、フィンランドの生活では複合姓を名乗っています。

*申請の際に、日本のパスポートの苗字の後ろに( )で配偶者の姓を記入していることが前提です。

22歳までは二重国籍

わが子はフィンランド生まれ。この場合国籍はどうなるのでしょうか? 日本で出生した場合と同じように3ヶ月以内に大使館経由で本籍地の市役所へ登録します。同時に「国籍留保の届出」を行います。これはその国で生まれた者すべてに国籍を与える制度がある国(生地主義国)で生まれた場合、その子は二つ以上の国籍を持つ「重国籍者」となります。フィンランドはこの生地主義国、いわゆる重国籍保持を認めている国ですが、日本は認めておらず、法律上22歳までにいずれか一つの国籍を本人が選択することになります。わが子が22歳になるまでこの法律が変わるかどうか。変わらなければフィンランドか日本の国籍を選択することになります。ちなみに私の国籍は日本国籍のままで国籍を失うことはありません。

離婚後の子連れの里帰りは誘拐扱い!?

仮に私が夫と離婚して子どもを連れて日本へ帰国することは、法的に認められているでしょうか?
これは今まで国際社会の中で「子の連れ去り」として誘拐扱いにされていました。日本は2013年にハーグ条約を締結したことにより、条約上の手続きを踏んだ上で子どもを連れて帰国することが認められます。ハーグ条約とは、国境を超えた子の連れ去りについて、元の居住国へ返還することを原則に、親子の面会交流などの機会を確保するものです。日本は両親が結婚関係を継続している間は共同親権ですが、離婚後は単独親権となります。これが海外の法律(共同親権国が多数)と大きく異なるため、子の連れ去りに対する認識に違いが生じ、過去に誘拐扱いとなったケースが多いようです。

フィンランドは共同親権の国ですから、国際結婚だけではなくフィンランド人同士の結婚で離婚に至った場合でも、別居して子どもと定期的に面会することや、別居後の住居が変更になった際には相手に知らせるなどの法律が義務づけられています。以前の記事でも紹介したように離婚したカップルの子どもは、両親の家を行き来しています。

今回取り上げたテーマはどれも国際社会と異なる日本のスタンダード。それが良いか悪いか、ではなく、当事者同士のことを考えた法律づくりや改正を行ってほしいと、移住国から常に願っています。

*国際結婚にまつわるより詳しい情報は、日本の法務省や外務省、また相手国の該当局へお問い合わせください。

藤原斗希子

Writer 藤原斗希子

CSR(企業の社会的責任)/Sustainabilityに関するリサーチャー兼アドバイザー。2013年より在住。現在、フィンランド人の夫と育児中。
リズムーンでは、「世界から届く多様な生き方のヒント(フィンランド編)」にて、現地の暮らしぶりやフィンランドからみた日本についてなどを連載中。
ホームページ:「今と未来のあいだ」https://actokin.com/

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