とあるリモートワーカーのつぶやき

March 27 2017

No.8 リモートワークやテレワークは居宅内労働だから認可保育園に入りにくい?

このエントリーをはてなブックマークに追加

201703_taikutu8-ill1.jpg

年度末になり、認可保育園が決まった人、認証保育園に入れたけど認可保育園を諦めたくない人、悲喜こもごもの季節なのではないでしょうか。今回は、在宅勤務を考えているワーキングマザーが最も気になる「保育園に入りにくいんじゃないの?」という疑問に迫ってみたいと思います。結論から申し上げますと、「必ずしもそうではない」という一言に尽きます。

居宅内労働だから保育園に入りにくい?→そうとは限らない

私が第一子を保育園に入所させた10年前頃には、「居宅内労働者(=在宅勤務)」「居宅外労働者(=宅外勤務)」という区分によって、保育園入所の選考基準も分けられていたように記憶しております。また、自営か正規/非正規雇用かなどでも差があった市・区もあったように思います。しかし現在、私のいる地域では選考基準のどこを見ても居宅内・外や自営・正規/非正規雇用の区分に差がありませんでした。もし同じ点数、同じランクで最後の一枠を競っていたら、行政側で配慮して自宅で働いている人を落選させてしまうようなことはあるかもしれません。でもそれはあくまでも推測で、厳密には点数やランクにはまったく差がないのです。

そこで東京都近郊主要都市で、市・区の公開している選考基準を調べてみたところ、居宅内・外では点数差がないところがすでに多数派になっていました。区によっては点差が2点もついてしまうところや、その代わりに常勤・非常勤で点差をつける、なんてところもちらほらありました。やはり在宅勤務を検討している方は、一度調べてみた方が良さそうです。

認可保育園は入所申請が通るまでは厳しいのですが、入所後しばらく経ってからは、在宅勤務になろうがフリーランスになろうが追い出さない、という行政が多いように思います。もし、現状フルタイムからの転身をお考えでしたら、復職後の転身を強くお勧めします。

自営業は保育園に入りにくい?「中心者」って何?

次に、よく耳にした情報で「業務委託は内職にあたるから」とか「在宅自営業(SOHO)だから」とかの「在宅勤務は保育園に入りにくい」説があると思います。これも厳密にはまったく関係ありません。現状では自営かそうでないかは点数やランクには関係ない市・区がほぼ多数です。ただ、自営業者の場合は就労証明書類を自ら作成するため、業務委託契約書とか、開業届とか、実績・キャリアなどがあった方が、より客観的証明ありと判断されやすい一面があります。

また夫婦で自営業を営む場合、妻の責務や収入が少ないと、夫=「中心者」、妻=「協力者」と判断されてランクが下がったり、たとえ「中心者」であっても収入に応じてランクを下げられたりしてしまう厳しい区もあります。そういった点で、起業したてや開業したての人やその妻は保活が大変になる、という現実があると思います。

ちなみに、私は現在会社と業務委託契約になっていますので、実質は在宅自営業者になります。そこで当初「どういう書類を用意するのが正解なの?」と不安に思い、区に問い合わせてみたことがあります。

回答は意外な内容で、自営でも業務委託でも居宅内・外でも変わらず勤務時間での選定になるから証明書はどれでもかまわない、と言うではありませんか。ちなみに就労証明に関しては、会社勤めで在宅勤務(リモートワーク)の場合は、その会社が自宅と離れていれば、業務委託でも居宅外労働者同様に会社で就労証明をもらっていい、とのことでした。もう言葉のややこしさに笑うしかありませんでした。このあたりはお住いの地域によって判断基準が異なるので、ぜひ臆することなく問い合わせていただきたいと思います。

201703_taikutu8-ill2.jpg

「内職」と「居宅内労働」は何がちがう?

ただ、どこの自治体も明確に分けているのが「内職」という項目です。この「内職」、他の働き方と比べて明らかに選考基準のランクが下がるのですが、「居宅内労働」とは一体何が違うのでしょうか? ちなみに私が問い合わせてみた時も「内職」の規定区分が気になったので聞いてみたのですが、その区では「特にない」(もうほとんどが自営業扱い)とのことでした。

しかし、これも市・区によってかなり事情が異なり、他の地域を調べてみると、収入額が目安とされているのが一般的なようです。身も蓋もない言い方をすれば、稼ぎが少ないと「内職」とみなされたり、もっと厳しい場合には「自営業中心者」で申請していても「内職」扱いになることすらあるようです。所得が○円以上、などと明示しているところもあるので、在宅勤務に切り替えて所得が激減するような場合には、事前に確認しておく必要がありそうです。

まとめ・一番気をつけるのは第二子以降の産休前

最後に、とんだ落とし穴があったので補足しておきます。結局、リモートワークを始めた当初、私はランクが下がってしまって認可保育園の一次募集では落選してしまったのです。原因は、産休に入る前に派遣先で時短勤務をしていたことです。通常、保育園入所申請では産休直前に働いていた数ヶ月分の就労実績が選考基準の対象となります。なので正社員の頃は、フルタイム契約の時短ということで8時間以上勤務の扱いにしてもらえていました(通常、8時間以上の外勤が申請時の優先ランク最高点になります)。ところが自営業や非常勤では時短勤務がそのままの労働時間として換算されるので、8時間未満勤務の取り扱いになったのです。私はかつてフルタイムでしか産休・育休を取っていなかったので、そのことに全く気がつきませんでした。

そのため、リモートワークを始めた末子(第三子)の育休後にはランクが下がってしまい、希望した保育園には入れなくなってしまいました。それでも、奇跡的に二次募集でキャンセルが出た別の保育園に申請が通り、現在に至ります(上の子どもたちとは別の保育園に二箇所通いしています)。

いろんな情報が錯綜している保活最前線ですが、戦況は刻一刻と変わっておりますゆえ、自分の知見だけで猛進(盲信)しないよう、新しい情報を集めてよくよく健闘(検討)していただきたいと思います。

201703_taikutu8_ill3.jpg

フリーランス応援プログラム