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June 14 2017

休憩=サボるではない。フィンランドに学ぶ集中力と創造性を維持する上手な休み方

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フィンランドの学校では、授業は45分間で、その後、15分間の休憩があります。一方、日本の小中高校について調べてみると、5〜10分の休憩が一般的なようです。そして、このサイクルは、社会に出て働き始めたあとはそれほど意識しないのではないでしょうか?

大半の企業やフリーランサーは、ランチ以外の休憩時間はほぼないかと思います。「取れない」が現実でしょうか。ですが、フィンランドの多くの企業では、仕事中も積極的に「休憩」をとることをむしろ推奨しています。

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高い生産性と創造性をもたらす休憩

「頻繁に休憩をとることで、脳がリフレッシュでき、集中力が保てる」。これは今に始まった話ではなく、いつの時代にも言われていることです。とくに集中力を必要とする仕事や重労働の仕事などは、休憩を入れることで脳や体力の回復を促進します。

フィンランドの学校では、45分間集中して授業を受けたあとの15分間休憩では、外で遊ぶことが推奨されています。休憩がない、または15分以下の休憩だと「子どもたちの集中力が欠ける」という研究結果があります。休憩をしっかりと取り、かつ授業と全く関係のない遊びを行うことは、授業内で得たすべての情報を統合する時間だとされています。

ある研究機関ではパワーナップといって30分ぐらいの昼寝を推奨しているところもあります。すべての会社や従業員とはいきませんが、企業もこれに倣って、なるべく休憩をとりながら就業時間内に仕事をすることを推奨しています。

学生のころから、集中力と創造性を維持するためには、頻繁に休憩を取ることが必要という認識があるフィンランド。だらだらと長い時間働いても生産性が下がるため、8時から16時までのオフィスタイムは、無駄なくリズムカルに休憩時間が取られています。

ちなみに時間あたりの労働生産性のランキングでは、フィンランドは世界で13位。日本は20位。GDP国内総生産だと、日本は世界で3位。フィンランドは45位という結果です。人口数や市場の規模が異なるため一概に比較はできませんが、生産活動については一度見直してみる価値はあるかもしれませんね。(出展:OECD 時間あたりの労働生産性 国際比較)

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フィンランドのITサービスBiiT社は、オフィスにテーブルゲームなどを取り入れて、休憩中に「遊ぶ」ことを推奨しています。コストのかかるコーヒーメーカーより健康的で経済的、かつ従業員の生産性につながるとCEOは話しています。Photo by BiiT

空想と遊びが不可欠

働く大人だけではなく、近年は子どもたちも学校が終わると、塾や数々の習い事で一日のスケジュールが過密状態になると言われています。幼少期からさまざまな機会に触れて子どもたちの可能性を見出したいと考える親御さんたち。しかし子どもの自発性や創造性を促進するのは、習い事を詰め込んだスケジュールでは到底無理です。

子どもには「ヒマ」な時間が必要というのは、脳科学的にも実証されています。ヒマだからこそ創造性を駆り立てる力が発揮される。つまり空想と遊びが不可欠。それには勉強や学習することとは離れた「無」の時間が必要といわれています。

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フィンランドはちょうど夏休みがはじまったところ。普段は多少の宿題がありますが、長い2ヶ月の夏休みには宿題は一切ありません。まさに空想と遊びの時間の始まりです。日々の休憩時間も大切ですが、長期に渡って休憩を取ることも、今後の労働力の生産性、強いては人生を歩んでいくために必要な時間です。

と書いている私自身は、育児との両立で仕事との切り替えはうまくなりましたが、決してそれは休憩にならず。子どもに呼ばれて泣く泣く仕事中断、といったところでしょうか。でも子どもと遊んでいるときが私にとっての「空想と遊びの時間」。育児から解放されるまで子どもとの遊びを通じて、私自身の集中力や創造性が掻き立てられそうです。

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