女性、ママ目線で防災を啓発!「家族で備える」が当たり前の社会へ|NPO法人ママプラグ

誰かの大切な想いを知ること。
そして、その想いを未来へ紡いでいくこと。
それは、今を生きる私たちひとりひとりの役割なのかもしれません。

「未来へ紡ぐストーリー」では、誰かのために、社会のために、地球のために活動するみなさんをご紹介していきます。第27回目はNPO法人ママプラグ代表の冨川万美さんにお話を聞きました。

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まずはじめに、ママプラグの活動内容を教えてください。

私たちは、女性、ママ目線の防災を、

①セミナー
②イベント
③書籍出版
④コンサルティング
⑤監修
⑥人材育成 の6つの柱からわかりやすく啓発しています。

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講演会の様子

なぜ、このような活動を始めようと思ったのか、きっかけを教えてください。

もともとはまったく別の活動をしていましたが、東日本大震災をきっかけに、被災地支援プロジェクトを立ち上げ、その時に出会った被災された方々の想いや体験談をまとめた『被災ママ812人が作った 子連れ防災手帖』という本を出版したんです。それをきっかけに、各地で防災セミナーなどの活動を始めました。

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『被災ママ812人が作った子連れ防災手帖』

「防災」のことは頭の片隅にあるものの、正しく備えることができているか、さまざまな確認ができているか、実際に災害が起きた時にきちんとした行動を取ることができるかとなるとかなり不安です。ご活動内容に「アクティブ防災」があると思うのですが、具体的に、どのようにアクティブに防災をしていけばよいでしょうか。

「アクティブ防災」とは、重要だとわかっていながら、重い腰をあげることができない防災について、「楽しく学び、賢く備え、自分で考え行動できる防災を!」をモットーに、思わず取り組みたくなる防災術や防災に関する課題解決をテーマとした防災企画を提案しています。日常に延長にある防災術といった感じです。

災害を考えると気持ちが暗くなることもあるかもしれません。ですが、備えを進めるのに、毎回暗くなる必要はないんです。

100世帯あれば、100通りの生活があり、必要なものは違ってきます。まずは、「災害に備える」と構えるよりも、子どもを連れてキャンプ旅行にいく時のことや、渋滞に巻き込まれてしまった時のことを考えると、不便な時に必要なモノが頭に浮かんできますよ。

シニア、子ども、女性、病気やアレルギー、障がいなどをお持ちなど配慮が必要な方々の防災について、どんなことを心がけるとよいでしょうか。

まず、それぞれのニーズが満たされないと必ずトラブルに繋がってしまいます。例えば、小麦アレルギーのあるお子さんが、パンばかりの配給が続いたこともあります。障害のある方が、必要な器具を揃えられず呼吸が困難になったこともあります。

持病をお持ちなら必ずお薬を、女性は生理用品など、それぞれのニーズをぜひ見返して、一般的なリストだけでなく、オリジナルのリストを作っておく必要があります。

子どもがいる家庭では、もしもの時、子どもを連れての避難になりますが、やっぱり不安。そんな時に日頃から防災について学べるのが「防災ピクニック」だと思いますが、「防災ピクニック」では、どんなことをするのでしょうか。

子連れで公園で遊ぶとき、おべんとうの代わりに、非常食を食べてみるだけでスタートできます。

もう少しレベルアップして、避難バッグを準備している方なら、公園まで歩いてみたり、ピクニックしながら試食したり、グッズを試してみたりすることもよいですね。実際に非常食を食べてみると「子どもはぱさぱさしたものは食べてくれない」「水のない環境では食器を汚さない工夫が必要」など、いろいろと気づくことがあると思います。

この「体験する」「感じる」の2ステップを踏むと、「災害時のことを想像する」「この非常食で適切なのか考える」「不足していることを補うために行動する」という3つのステップが進みやすくなり、自然と「備える」につなげることができます。

また備えるのはモノだけでなく、家族の防災力を知ることも大切です。子どもが非常用ホイッスルを上手に使えるか、足元の悪いところを歩くことができるかどうかなど、普段のお散歩などで試してみましょう。

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防災ピクニック

活動のひとつである異世代交流防災ピクニックとはどんなものでしょうか。

近所のさまざまな年代の方と一緒にご近所巡りをするピクニックです。地元のおじいちゃんから、土地の名前の由来や地盤に弱いなどの意外に危ない場所を聞くことができたり、若い世代の意識をシニア層が理解できたり。防災というキーワードで、地域の人が繋がる目的で異世代交流をすることを推進しています。もしもの時に、地域で助け合うことになりますので、普段から交流ができていることは重要だと思います。

活動をしてうれしいこと、活動をする際に大切にしていることや想いはありますか

大切な人を守りたいのは、どの方も同じ。みんなが生き残って、災害を乗り越えられるようにと活動しています。うれしいことは、防災に対する意識が変わった!これならできそう!と言ってもらえることが多いこと。反面、防災が自分ごとになっていない人が、まだまだとっても多いと実感するので、もっと定着するといいなと思っています。

読者へのメッセージをお願いします。

「備える」生活がスタンダードになるといいなと思います。自分は大丈夫、なんとかなるよね、と思っている方も多いはず。もちろん私もそうでした。
でも、自然災害によって、今までの当たり前がすべてなくなった方々の話をきいて、その悔しさは計り知れないものだと知りました。だからといって、いつ来るかわからない恐怖に怯えるのではなく、来るなら来い!と言える備えを進めてほしいと思います。

Take Action! 〜いま私たちにできること〜

「防災」に関する意識は高まっているとはいわれているものの、非常用持ち出し袋を作って満足していたり、中身の確認がおざなりになっていたり、避難経路や家族との連絡、子どものお迎えなど実際に確認できていないことは多いかもしれません。持ち出し袋背負って歩ける? 非常食は食べやすい状態になっている? など、いつもの公園遊びにちょっと「備える」の要素を加えた「防災ピクニック」を日頃から経験しておくことは大切ですね。

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林 美由紀

Writer 林 美由紀

FMラジオ放送局、IT系での仕事人生活を経て、フリーランスモノ書き。好きなものは、クラゲ、ジュゴン、宇宙、絵本、コドモ、ヘンテコなもの。座右の銘は「明日地球がなくなるかもしれないから、今すぐ食べる」。モノを書く以外にも、イラストレーターと合同でカフェでの作品展示など、形にとらわれない創作活動も。木漏れ日の下で読書と昼寝をする生活と絵本に携わることを夢見て、日々生きています。子は男の子2人。

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