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夢を実現させるお金との向き合い方

税務申告...やらなきゃいけない?? 前編

Update: 2012.10.08 17:18:49

こんにちは。公認会計士・税理士の市川恭子です。これから半年間にわたり、フリーランスで事業をなさっている方を対象に「夢を実現させるお金との向き合い方」と題してコラムを連載させていただくことになりました。半年間の最後には、皆様からの質問に答えるコーナーを設けますので、随時ご質問をお寄せください。

最初の数回で基本的な税務申告の要否や簡単な申告の仕方についてお話し、その後、夢や希望の実現に向けて計画をたてお金に落とし込む方法や、法人化についてお話しする予定です。

第1回目のテーマは、<税務申告は必ずするの?>です。

「まだまだ個人事業の開業なんて税務署に届けるような規模じゃないわ~」と開業届は出さずに今このコラムを読んでいらっしゃる方、いませんか?
本当にその状態でよいのかどうか、念のために確認してみましょう。

フリーランスで事業を始めたときには、事業開始から1ヶ月以内に「個人事業の開業届出書」を所轄の税務署に提出します。これが原則。
そしてこの「個人事業の開業届出書」を提出したら確定申告をすることになります。事業の規模は関係ありません。

★「自宅でフラワーアレンジメントの教室を始めた」「余暇を使ってネットショップをはじめた」など、時間的に短いし関係ないと思うケース

★あくまで副業で本業はサラリーマンだから関係ないと思うケース

などいろいろなケースがあるでしょう。
でも、確定申告が必要かどうかと個人事業の開始届を出す必要があるかどうかは全く別に考える必要があります。

さっそく具体的なケースをみてみましょう。

【ケース1】
土日のみのフリーランスで、平日はサラリーマンのジュンさん(35歳)の場合

ジュンは普段はIT系の企業で働きながら、土日を中心にフリーのカメラマンとして活動を開始。ジュンは「個人事業の開業届」を出す必要があるのでしょうか。

答え:ありません。

この場合、カメラマンの業務は副業(アルバイト)で、事業ではない、と考えるので、「個人事業の開業届」は不要。もちろん、青色申告や白色申告など悩む必要なし、です。
ただし、フリーランスでの仕事の「利益」(=税務上は「利益」を「所得」と呼びます)が20万円を超えたら、確定申告の必要があります。「雑所得」として確定申告をします。
なお、副業の規模が大きくなって、事業の規模(*)だと思うほど、利益が多くなり手広くなったら、「個人事業の開始届」を提出し、「事業所得」として確定申告をする必要があります。

*事業の規模
所得の金額だけでなく、活動の継続性や受注体制、事業に用いる施設や財産の利用状
況など総合的に考慮し判断することになっています。
この判断は難しいこともあり、法的に争われたこともあります。判断に迷われる場合
には、税務署や税理士にご相談することをお勧めします。

【ケース2】
土日のみのフリーランスで、平日は主婦のケイさん(33歳)の場合

ケイは普段は幼稚園児の子育てと家事をこなし、夫がいる土日を中心にフリーのカメラマンとして活動を開始。ケイは「個人事業の開業届」を出す必要があるのでしょうか。

答え:あります

フリーランスで働く時間はジュンのケースとまったく同じですが、こちらのケースは主たる仕事がカメラマンの仕事、となってしまうため、「個人事業の開業届」を出さなければなりません。
そして「個人事業の開業届」を出したので、確定申告をする必要があります。

<図1 フローチャート>※クリックで拡大表示します。
money_vol1.jpg

つまりまとめると、「確定申告が必要」なのは、
・主たる仕事として行っている人
・副業だが、所得が年20万以上ある人

ということになります。

まだ税務申告をしていなかった方は、今一歩踏み込んでご自身の状況を確認してみてくださいね。

次回は、「いつも所得税が源泉された金額で振り込まれているから申告なんて関係ない」と思っている場合について、そして、扶養から外れてしまうのは心配という場合について説明します。

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Profile

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公認会計士・税理士
市川 恭子 (イチカワキョウコ)

大手監査法人、資産税特化税理士法人、メガバンク本部を経て、公認会計士・税理士としてフリーランスに。
企業の上場支援、内部統制構築支援、NPO法人の設立運営から、中小企業の事業承継対策、個人の相続対策まで総合的に対応。いきいきと自分らしく生きていこうとされる方々が「親友」と話すように相談できる相手でいられるよう日々精進中。2人の小学生の母。

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