清少納言に嫉妬した幼少時代。800倍の狭き門をくぐり、コピーライターに
先月発売になった13冊目の著書。すべての子どもに"大好き"を伝える本として、四季折々の子どもとの暮らしを描いたイラストエッセイ。
『ゆったり、わくわく 子どもと楽しむ12カ月
』阪急コミュニケーションズ刊
「作家になりたい」。
本屋の娘だったきくちさんが小学生のころに抱いた夢。本を読むのはもちろん、原稿用紙のマス目を埋めるのが恍惚というくらい文章を書くのが好きで、東向きの自分の部屋の窓から差し込む朝日がきれいだなぁとか、日々感じたことを文章に綴ったりしていたと言う。ところがある日、随筆の原点ともいわれる「枕草子」を読んで、清少納言がすでに自分と同じようなことを書いているのを知る。
「ものすごくショックでくやしかったですね。これは早く自分が文章にして世に出さないと、いつまでもこのくやしい気持ちを味わうことになる、と思いました。清少納言に嫉妬したんです」
大学は文学部へ進み、その後、「文章力を磨くため」コピーライターとして広告代理店に就職。大手ではなく、新人でも書かせてもらえるような小規模なところを、と選んだのが、きもの専門の広告代理店だった。「きものが大好きだったので応募したんですが、面接で半幅帯の需要について質問する学生なんていなかったみたいで(笑)」
800人超の応募者の中からコピーライターとしてはたった一人、きくちさんが採用された。
























