開業手続きって何をするの? 青色申告のススメ

前回は、開業前に考えておきたい3つのお金について話しましたが、今回は、開業手続きのお話をしましょう。開業時に選択を迫られる青色申告、白色申告の違いについてもお話していきます。

フリーランスになるのって大変だと思いますか? 実は、開業手続きそのものはとても簡単なんですよ。税務署に行って、書類を提出するだけ。特にお金もかかりませんし、時間も5分とかかりません。「えっ、これだけ?」と拍子抜けしてしまうくらいです。

開業に必要な書類は税務署でもらえますが、インターネットからダウンロードしてあらかじめ記入しておくと手間がいりません。必要事項を記入して、あらかじめコピーをとってから出かけるといいでしょう。

開業手続きに必要な書類とは?

開業にまつわる書類は3種類あります。 まず、個人事業をはじめる人が必ず提出する書類が「個人事業の開廃業等届出書」。略して「開業届」といわれることもあります。開業後1ヶ月以内に税務署に提出しましょう。

●用紙ダウンロードと書き方の詳細はこちらから(国税庁のサイトへ)

節税重視なら、「青色申告」を選ぼう!

続いて、青色申告を希望する人だけが提出する書類として「所得税の青色申告承認申請書」があります。フリーランスになると、一年間の所得を自分で税務署に申告する「確定申告」という作業をしなくてはなりません。1月1日~12月31日までの売り上げやそれにかかった経費を整理して、翌年の2月16日~3月15日のあいだに税務署に書類を提出し、納める税額を決定するという作業です。ここではこの確定申告のやり方を聞かれていると思ってくださいね。


確定申告のやり方には、青色申告と白色申告があります。青色申告を選んだ人は、複式簿記できちんと帳簿をつけること、貸借対照表と損益計算書を作成すること、領収書を整理して7年間保管することなどが義務付けられています。「なんだか大変そう......」という声が聞こえてきそうですね。しかし、そんなちょっと大変な作業をする代わりに、最高65万円の所得控除(青色申告特別控除)が受けられたり、家族への給与が必要経費にできたり赤字を3年間繰り越すことができたりとたくさんのメリットがあります。

私は税理士ではないので詳しい説明は省略しますが、どれも節税効果が大きなメリットばかり。税金をできるだけ納めたくない、手元に残す利益をできるだけ大きくしたいと思うなら、「所得税の青色申告承認申請書」を提出しておきましょう。提出期限は開業日から2ヶ月以内(1月1日~1月15日までに開業した人は3月15日まで)となっています。
●用紙ダウンロードと書き方の詳細はこちらから(国税庁のサイトへ)

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青色申告を選ばなければ、自動的に白色申告となります。節税のメリットはありませんが、日々の記帳をラクに済ませることができます。

それから3つめが「青色専従者給与に関する届け出書」。先ほどの青色申告のメリットに、家族を従業員としたときに給与を必要経費として払うことができる、というものがありました。家族に給与を払えばお金が家庭から出ていきませんし、それが経費と認められると納める税金を減らす効果もあります。こちらも開業日から2ヶ月以内(1月1日~1月15日までに開業した人は3月15日まで)に提出しておきましょう。この制度を利用できる家族にはいくつかの条件があります。詳しくはこちらをご覧ください。

白色申告から青色申告に変更するには?

このコラムを読んでくださっている方のなかには、すでにフリーランスとして開業している人もいますよね。ついでにお話しておくと、いま白色申告を選択している方でも、その年の3月15日までに青色申告承認申請書を税務署に提出すれば、青色申告に変更することができます。確定申告をするついでに手続きを済ませるといいですよ。

今回の3つのポイント

  • 開業書類は、国税庁のホームページからダウンロードしよう
  • 必要事項を記入してコピーをとってから税務署に提出しよう
  • 節税効果の大きい「青色申告」を選択しよう

次回の予告

簿記がわからなくても記帳はできる!

氏家 祥美

Writer 氏家 祥美

ハートマネー代表
働く女性、働きたい女性に向けて、お金の基礎知識をわかりやすく伝えている。女性誌にも多数登場。オールアバウト「女性のためのお金の知識」ガイド。『貯める!貯金0円からのお金持ち入門』(主婦の友社)監修ほか。
https://www.heart-money.net/

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