第6回 増税カレンダーと私のお金 その2

お盆を過ぎてもまだまだ暑いですね。暑さが続きすぎて、最高気温34度などと出ていても、あまり驚かなくなりました。昨年は電力不足が深刻、節電だ!エアコン禁止!などと熱いアクションが繰り広げられていましたが、今年はそれほど大仰になることなく猛暑を過ごし、電力使用量も供給量を超えることはないようです。人間、環境に順応するものですね。

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さて増税カレンダーのつづきです。8月に予定されていた東京電力の電気料金値上げは、9月1日から実施されることになりました。東電のサイトによると、「火力発電の燃料費等の大幅な増加にともない」電気料金の値上げを申請、当初10.28%で申請してたけど、国から平均8.46%で認可された、ということです。原発を止めているから火力発電が増え、燃料もたくさん使うため燃料コストが上がるから、というわけですね。福島の事故処理もままならず、二兆円も融資を受け、一兆円の公的資金投入ときて、電気料金を上げるなんて許せない、という感覚は正しいとは思いますが、いま生活するうえで電気を使わないわけにはいきません。怒りは将来のエネルギー政策、電力自由化など発展的な方向に向けて、現実的な電気料金対策を考えたいものです。歴史的に見ると、電気料金の値上げは国の政策や電気事業の転換期に直結していて、今回もその時期なのではと思います。ちなみに私は内閣府の「エネルギー・環境に関する選択肢」パブリックコメントに、意見を送りつけときましたよ〜

まずは、今回の値上げ内容をじっくり見てみましょう。値上げされるのは、毎月の使用量に応じて計算される「電力量料金」の単価で、「基本料金」は変わりません。検診票の、1段料金・2段料金・3段料金と書いてあるところです。家庭の10A〜60Aの平均(従量電灯B)だと、6,973円だったのが、7,332円と、359円の値上げ、値上げ率は5.1%、ということです。契約が大きくなればなるほど、値上げ幅が広がり、例えば30Aは4.5%、60Aだと10.3%、もっと大きい商店・事務所の従量電灯C(12kVA)だと、12.7%もの上げ率になっていて、これらを平均すると8.46%ということのようです。

そこで考えられる自衛策は、契約アンペアを下げて電気を使う量を減らす、ということじゃないでしょうか。アンペア数って「この大きさの家だとこれくらいが普通です」とか言われて決めてませんか。ウチはそうでした。昨年、契約量を何気なく見たら、とてつもない大きさになってて(事務所並み・汗)慌てて下げたら電気料金はぐっと減りました。
あらためて調べてみると、契約のアンペア数とは「同時にどのくらいの電気を使用できるか」を表しているもの。例えば20アンペアの契約だと、100Vの電気機器を合計2000Wまで同時に使用できる、ということです。2000Wってどれくらいかというと、1000Wの電子レンジと700Wの炊飯器と300Wの掃除機など。これ、いっぺんに使うことって、そんなにないですよね。もちろん冷蔵庫その他待機電力もあるけれど、電気を食うものを同時に使わない、ということさえ理解していれば、家の大きさに関わらず契約を大きくする必要はないわけです。契約アンペアを下げれば、基本料金は下がり、必然的に電化製品を多用しなくなり電気料金は抑えられる、ということになるのでは。

これを調べるのに東電のホームページが結構参考になりました。電気料金のしくみとか、節電方法、電力使用状況など、以前見たときよりかなりわかりやすくなっているような。そうならざるを得ないのでしょうけど、使えるものは東電でも使い、得が出来るならそれにこしたことはないのでは、と思います。

今朝、東京都はダムなどで発電する公営電気の、東電への売電契約を解約するという報道がありました。新電力各社からの供給を求める声に応えるということ。公営電気(*)はすべて大手電力会社に随意契約で売られていて、全国あわせると原発2〜3基分になるとか。電力市場も変わってきそう。今起きていることに、アンテナをはっておきたいものです。

*公営電気とは
地方公共団体が経営する電気事業で、現在25都道府県1市の26事業体があります。主に水力発電による発電した電気を、電力会社等に売電(卸供給)することにより事業経営を行っています。詳しくはこちらから(公営電気事業経営者会議のサイトへ)>>

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『電力改革』 橘川武郎 (講談社現代新書/2012年)

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お金のやりくりに直結はしないかもしれませんが、日本の電力政策を知るために。明治以降の電力事業、需給構造、原子力開発などの変遷が客観的に、資料的に記されています。特に「第三章 電気産業体制の改革」では、電気事業の発展が、電気料金にどのように反映しているかが興味深い。


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Rhythmoon編集部

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