第10回 アベノミクスとわたしのお金

安倍内閣になりアベノミクス始動、円安株高が進み景気回復をなんとなく期待する空気になったのか、衆院選前の反自民の声はあまり聞こえてこなくなりました。経済再生、成長優先、というけれど本当にそうでしょうかね。そして私のお金は成長してくれるのかしら。という視点から今回は考えてみました。

先日、緊急経済対策を盛り込んだ今年度の補正予算案が発表されました。支出の総額は13.1兆円、うち公共事業関連費が4.7兆円。「人からコンクリート」路線バリバリです。その財源に充てるのに、あらたに7.8兆円の国債発行、また借金が増えました。当初と合わせた国債発行額は52兆円で、予算を借金に頼る割合は51.8%ですって。支出の半分が借金って、人だったら確実に信用失うし、確実に自己破産だと思うけど、国にはあてはまらないのが不思議です。

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個人向け国債のイメージキャラクター「コクサイ先生」。かわいさで親しみやすさを演出しているけど......。

緊急経済対策では、「GDPを2%押し上げて、60万人分の雇用をつくる」、と見込んでいるとのこと。この2%の根拠は、「公共事業などの予算約10兆円が、直近の2011年度の実質GDPの約2%にあたるから」だと。......意外と単純なんですね。予算をつければ仕事がすぐ生まれて、そこで働く人が生まれる、だから雇用が増えることになるって、そんな簡単なものなのかな、と思ってしまいます。だいたい公共事業は、「国土強靭化」のとおり、橋やトンネルなどインフラの老朽化・防災対策や、施設や設備の整備など、担うのはおもに建設業界。もちろんそれに伴いあらゆる産業が活性化するかもしれませんが、工事が終わったら仕事は終わり。だから雇用創出といっても一時的なものですよね。老朽化対策は重要だと思いますが、そもそもそれは何かあったから一時的に一発で対策するものじゃなく、継続的に整備点検していなければいけなかったもの。少しずつお金をかけていき、人材も確保していく、という持続可能な雇用にしていかないとまた同じことの繰り返し、と思いますけどねー。

マクロな景気対策ではなく、もうちょっと身近なところにいきましょう。

税制改正では、相続税とか、所得税の最高税率とか、住宅ローン減税とか、高所得層じゃないと関係なさそうなものが目立ちますが、気になる点もあります。たとえば、相続税では、課税を免除される基礎控除額を、現行の5000万円から3000万円に引き下げ、課税対象者を増やす方針となりました。この3000万円への引き下げは2011年度にも決まりかけていて、ちょうどその頃相続に関する書籍に関わっていたので勉強したのですが、この引き下げによって財産総額9000万円くらいから相続税がかかってくる、という試算がありました。都内の実家が一軒家、退職金など含めちゃんと貯金している、という特に資産家とはいえない場合でも関わってくる、というイメージでしたよ。

あるいは、2014年度から消費税が8%に上がることを受け、2014年度から5年間のうちに住宅を買うと、住宅ローン減税を現行の年間最大20万円から40万円に拡大。ただし、あまりローンを借りられなくて返済が少ないと減税の恩恵が得られないので、お金か商品券などに換えられるポイントを渡すそうです。新しく住宅を買うのが前提なので、これも景気対策のひとつなんでしょうが、エコカー減税、エコポイントみたいなのも、ちょっと飽きたかんじ......。

ちょっと変わり種では、2013年から3年間、祖父母が孫に教育資金を送る場合、1人につき1500万円まで贈与税がかからないという制度。信託銀行に孫名義の口座を作って管理を任せる信託契約を結ぶのがマスト、というのが、なんだかビジネスくさいですけどね。孫にそんな出すなんて甘い、という声もあるでしょうが、年金をたっぷりもらってる現お年寄りなら、これも有効なお金の回し方という気もします。何しろ教育費については、年少扶養控除も復活せず子ども手当もあてにならず、現役親世代の雇用不安も続いているので、タンス預金になっているくらいなら祖父母資金を充当してもいいんじゃないでしょうかね。

教育費については、いろいろ考え方がありますよねー。次回じっくり取り組んでみたいと思います!

※参考ニュース:
<補正予算案>臨時閣議で決定 国債発行52兆円超える
相続税:基礎控除、3000万円で3党合意へ
住宅ローン減税、年40万円に拡充 政府・自民党が調整
孫への教育資金贈与、非課税は1500万円上限
日本経済再生に向けた緊急経済対策(内閣府)

Rhythmoon編集部

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