法人化を考えるタイミング、メリット・デメリットは?

money2_vol10_1.jpg「株式会社は1円で作れます!」

そんな広告を見たことがある方もいるでしょう。
確かに株式会社は資本金1円でも作れます(合同会社も同じ)。
株主もひとりでいいし、役員だって社長ひとりいれば大丈夫。
でも世の中に個人事業を選んでいる人がたくさんいて、
全ての起業家が株式会社にしているわけではないのはなぜでしょう。

それは、法人には制約があるからです。

1. 法人と個人事業のメリット・デメリット

 株式会社・合同会社個人事業
メリット ・社会的信用力の向上
・利益が800万円程度を超えている場合納税額が少なくなる
・家族にも給与を払える
・赤字は7年間控除できる
・上限なく交際費を計上できる
・税務署に事業開始届を提出するだけで開始できる
・赤字の場合納税なし
・月々の生活費を自由に設定できる
デメリット ・設立には登記が必要で登録免許税がかかる
・赤字でも70,000円の納税が必要
・交際費の上限がある
・役員変更登記等の登記が必要
・厚生年金、健康保険の加入および手続きが義務付けられる
・自由に生活費にお金を使えない
・所得(収入-経費)が800万円を超えている場合納税額が多くなる
・青色専従者を除き家族に給与は払えない
・白色申告の場合赤字は繰越控除できない
・青色申告の場合でも赤字は3年間しか控除できない

事務手続きが楽なのは個人事業、金銭的にかなり利益が出ない限り、メリットがあるのは個人事業といえます。

2.では法人化のタイミングって?

ネット上のショッピングモールに出店するためは会社でなければならない。
介護保険の適用事業者になるためには会社でなければならない。
といった理由で、選択肢がない場合もあります。

ですがご自身で自由に選択できる場合、
取り組まれている事業の発展のためにはどちらが望ましいのか
という視点で考えることをおすすめします。

実際に法人を設立したものの、
「役員である自分に、利益が出たらたくさんお給料を払いたい、と思っても払えないと知り困っている」
という話を聞くことがあります。
法人化するのであれば、こういった会社にするデメリットを理解したうえで、最終的には

「会社」というひとつの新しい(法)人格を生み出す!
会社名にブランド力を持たせ、事業を通じて社会に貢献していく!
事業とともに成長していく!

こういった「思い」を持って取り組めるかどうかで決定することをおすすめします。

開業してすぐに利益が800万円を超えていくようなケースは稀でしょう。
また赤字であっても毎年7万円の納税が発生します。

金銭的なことを重視されるなら、まずは個人事業がよいでしょう。
ですが、前述したような「思い」を重視されるなら、
金銭的な問題にはとらわれず、
将来を見据えどちらがよいのか検討
してください。

スピンオフイベントを開催します!

明日、2/19(火)にRhythmoon読者の皆様で集まって、楽しくおしゃべりしながら事業計画を立ててみたり、確定申告をまとめたりするイベントを開催します。ぜひご参加ください! ●詳細はこちら>>

市川 恭子

Writer 市川 恭子

大手監査法人、資産税特化税理士法人、メガバンク本部を経て、公認会計士・税理士としてフリーランスに。
企業の上場支援、内部統制構築支援、NPO法人の設立運営から、中小企業の事業承継対策、個人の相続対策まで総合的に対応。いきいきと自分らしく生きていこうとされる方々が「親友」と話すように相談できる相手でいられるよう日々精進中。2児の母。

市川 恭子さんの記事一覧はこちら