「白色申告から青色申告に変更するには?」確定申告Q&A

昨年10月から月2回のペースで進めてきたこのコラムも、今月が最後。残すところあと2回となりました。

最後の2回は皆様からお寄せいただいた質問と、先月19日に開催した「みんなで一緒に「確定申告」or「事業計画立案」イベント」で寄せられた質問の中から、多くの方の参考になりそうな質問を「確定申告編」と「事業計画編」の2回に分けてお伝えいたします。

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1. 白色申告であれば開業届を出す必要はありませんか?

開業届を出さずに白色申告をされる(つまり事業所得として確定申告をする)方がいらっしゃいます。
ですが、税務署としては、事業所得で申告されたら、その時に実質的に開業届は出されたもの(=開業届の提出漏れ)として扱われています
開業届を出さなくても、特段お問い合わせが来るようなことはありませんが、結局出されたものとして扱われるので、出さない理由も特にないと思います。

2. 給与所得者であるわたしでも「開業届」を出すのでしょうか。

①フリーランス部分の所得(利益)が20万円を超えている場合には確定申告をしなければなりません。
その場合、フリーランスの所得を
●雑所得で申告する方法と
●事業所得で申告する方法

の2つの方法から選べます。

20万円を超える場合、雑所得で申告しても、事業所得(白色)で申告しても税額は変わりません
ただし、事業所得(青色)を選択した場合には税額が少なくなります

②フリーランス部分の所得(利益)が赤字の場合、確定申告することをお勧めします。その際は事業所得で申告します。
利益が赤字の場合、申告の義務はありません。ですが、事業所得が赤字の場合、その赤字を給与所得から差し引けるので、給与から差し引かれていた源泉所得税が還付されることになります。
そして事業所得として申告することを選択した場合には、①の理由から開業届の提出が必要です。
●開業届の詳細はこちら>>

3. 昨年まで白色申告をしてきました。今年から青色申告に変更し65万円控除を受けることは可能ですか?

目下皆さんが作業されている平成25年3月15日までに提出する平成24年分の確定申告から、青色申告に変更したい場合には、平成24年3月15日までに、青色申告承認申請書を提出する必要があります。
下記のリンク先に手続きの内容と申請書があります。この国税庁の説明だと勘違いすることがあるようですが、年が明けてから決算を締め、利益が出ていることがわかってあわてて青色に変更しようと思ってもそれはできないので、期日に注意してください。
●青色申告承認申請書はこちら>>

4. 開業届上、開業した日よりも前に払った開業準備費は経費になりませんか。

開業するために、実際の開業よりも前に、開業のための研修を受けたりすることがあります。これらは開業費といい繰延資産として減価償却を通じて経費にしていくことができます
「繰延資産として減価償却を通じて経費」というととても難しいですが、「青色申告決算書、もしくは白色の収支内訳書上、建物などの固定資産と同様に「減価償却費の計算」欄に記入し今年経費にしたい金額を「本年分の必要経費算入額」の欄に書き込みます。
開業費は、5年以内(*)に任意償却することができます。つまり、5年以内であれば、いついくら経費にしても良いということです。利益をみながら決めることができる数少ない経費です。

*厳密には5年を超えても経費算入可能です。詳細はこちらから>>

「みんなで一緒に「確定申告」or「事業計画立案」イベント」では、この他にもたくさんの、なかなかこういうコラムで公にできないような話もでました。いくらネットでQAを探しても、「自分のケース」について説明しているサイトはないので、直接聞けて良かったと嬉しいコメントもいただきました。また機会がありましたら皆様とお会いできたらと思います。

次回最終回は、確定申告以外の内容で皆様から寄せられましたご質問事項にQA形式でお答えいたします。

市川 恭子

Writer 市川 恭子

大手監査法人、資産税特化税理士法人、メガバンク本部を経て、公認会計士・税理士としてフリーランスに。
企業の上場支援、内部統制構築支援、NPO法人の設立運営から、中小企業の事業承継対策、個人の相続対策まで総合的に対応。いきいきと自分らしく生きていこうとされる方々が「親友」と話すように相談できる相手でいられるよう日々精進中。2児の母。

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