Vol.10 ストーリーからあす着る服を考えるワークショップ参加レポート

明日は、営業でアポ入れした会社に初訪問の日。
少しでも第一印象を良くして、なんとか仕事につなげたい!
かっちりスーツは芸がないし、
やっぱりクリエイティブ感は大事にしたい。
でもラフすぎてもいけないし、"きっちり感"が難しい。
さあ、明日どんな服を着て行こう。

こちらは、これまで開催したオフ会でよく耳にしたフリーランス女子のお悩みの声。「わかるー」とうなずいた読者もきっと多いはず。「いつか専門家の方にアドバイスをいただきたい」と思いをあたためていたところ、ちょっとユニークなワークショップに出会いました。

その名も、「あす着る服のストーリーをつくるワークショップ」
主催はクリエイティブカンパニー、株式会社コアゲート

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デザイン会社で広報の仕事をしながら、個人向けパーソナルスタイリストとして活動されているJetset Closetの河内チビラーシカさんと、ロンドンでセント・マーチンズの大学院コースに在籍しながら、物語というアプローチからデザインをしていくアートデザインユニットimaginableの中澤大輔さん、木村恵美理さんの初のコラボレーションイベントです。

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左からJetset Closet河内さん、imaginable中澤さん、木村さん。

昨年の冬にイギリスのカーディフで開催されていたカンファレンスで河内さんと中澤さんが出会い、意気投合してこの企画が誕生したのだそう。

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「日々のコーディネートについて、プロであるパーソナルスタイリストに問題解決してもらうのもよいのですが、自分自身でもっと楽しく洋服を選んで、自信を持って着こなせるようになってもらえるきっかけが作れたらと思いました。単に講演やレクチャーでなく、そしてハウツーでもなく。物語とパーソナルスタイリングという2方向からのアプローチで、どうやったら洋服をもっと楽しく着られるか、いつもとは違う新鮮なコーディネートを体験できるかを考えて、プログラムを組み立てました」と河内さん。

ストーリーでコーディネートを考えるという初めてのアプローチに、期待で胸が高まります。

ワークはざっくりと以下のような流れで進んでいきました(詳細は、Jetset Closetのこちらの記事もご覧ください)。

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まず、ストーリーをつくっていきます。ミュージアム、オフィス、ホームパーティなど、いくつかある中からシチュエーションを選び、感情、シーン、アイテムなどが描かれた「ヤッピーカード」を組み合わせて、起承転結のストーリーを考えます。ヤッピーカードは、このワークショップのために制作されたもので、なんと155枚もあったのだとか。

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ストーリーができたら、切り抜かれた大量の洋服やアクセサリーの画像を組み合わせてストーリーに合ったコーディネートを考えていきます。まるでセールのワゴン状態(笑)。「この服、かわいい〜!」「一つに選べない!」など、子どもの頃に遊んだ着せ替え人形を思い出して、女性参加者たちはみな大興奮。

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完成したストーリーとコーディネートをグループで発表します。この時点でかなり満足度が高かったのですが、ここからが本題です。ペアを組んだパートナーが選んでくれた"ストーリーをよりよくするためのカード"を1枚加えてストーリーを変更し、それに合わせてコーディネートもアップデートする作業を行います。

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ストーリーに半強制的に変更が加わることで、全体の流れが変わってコーディネートががらりと変わった人、結末だけが変わってアイテムが追加された人などさまざま。ストーリー次第で洋服のコーディネートがここまで幅広く変わるということ、そして、ストーリーのどこに注目するかでコーディネートが全然違ったものになる、という体験には驚きました。

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作成したコーディネートの台紙は素敵に製本され、おみやげとして持ち帰ることができます。ブックレットには、好みの香りのサシェが同梱されていて、開くたびに、香りとともにワークショップのシーンが頭の中に蘇ってきます。

今回のワークショップで面白かったのは、普段知らず知らずのうちに自分で作ってしまっているコーディネートのパターンをすべて取り払って、いろいろな視点で考えることができた点。「こんなストーリーだから、服の素材は光沢のあるものにしよう」「カタチは◯◯を連想させるこんな感じがよいかな」など、普段考えないような視点で服を選んでいたり、自分では手に取らないような大胆な洋服を取り入れていたり。あとで家に帰って、冷静になってブックレットを眺めてみたら、自分が選んだコーディネートのぶっとび感に思わず笑ってしまいました。

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「同じような色の同じようなアイテムでも、素材によって伝わる印象は違う」と説明する河内さん。

「ストーリーを考えてコーディネートを選ぶ」というアプローチを普段の生活にどう役立てるとよいのか?
最後に、そのコツをお三方にお聞きしました。


いたずら心を大切にすることだと思います。ワークショップでは、参加者のいたずら心が、普段の10倍くらいになっていて、皆さん楽しそうにストーリーやコーディネートをつくっていました。現実的な視点も重要ですが、"こんなことが起きたら楽しそう""こんな服着ていったら楽しそう"という自由な発想や想像力が、コーディネートを豊かにするのではないでしょうか」(imaginable中澤さん、木村さん)


ファッションはコミュニケーションツールのひとつ。着ているものからは、何らかのメッセージが発信されています。コーディネートを考えるときに、"自分をどんな人として認識してほしいか"といったことを考えることは大事なのですが、さらなるおしゃれ上級者としてぜひプラスして考えてみてほしいのが次の3つの視点です。

1. 自分の装いが、その日会う人にとってサプライズやギフトになりそうかどうか
2. 自分の装いから、クスッと笑みが溢れたり会話が弾むような瞬間が生まれそうかどうか
3. その装いをしている自分がその場にいることで、その空間自体がより良い場所になるかどうか

この3つを考える際に役立つのが今回のワークショップでやったようにストーリーで考えることです。ストーリーの主役である自分だけでなく、相手や環境について思いを巡らせることで、いつもよりもっと豊かで印象に残るコーディネートを考えることができるのではないかと思います」(河内さん)


今後は、同様のプログラムを東京とロンドンで開催していくとのこと。また、本ワークショップ同様、一事業としてJetset Closetのサービスを手がけるコアゲート主催で、より実践的なパーソナルスタイリング関連のセミナーも予定されているようです。詳細はJetset Closetとimaginableのブログでチェックしてみてくださいね。

普段のコーディネートについて改めていろいろ考えるきっかけをもらった今回のワークショップ。チャンスがあれば、みなさんもぜひ参加してみてはいかがですか?

Jetset Closet http://jetsetcloset.net
imaginable http://imaginable.co/
株式会社コアゲート http://choregate.com/

(文・オノリナ)

Rhythmoon編集部

Writer Rhythmoon編集部

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