最終回「PPMフリーランスバージョン」で時間単価の高い仕事を増やそう

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photo by Pink Poppy Photography via GATAG

こんにちは。中小企業診断士の津田まどかです。

最近、1歳4ヵ月になった娘のために電動自転車を購入したので、娘を連れて気軽に出かけられるようになりました。娘は嬉しそうだし、活動エリアが広がりあちこちお出かけできるようになったのはよかったのですが、その分だけ病気ももらいやすくなるということで...。とうとう娘が、胃腸炎をもらってきてしまいました。今、私たち夫婦に移らないようにと、必死に対策中です(笑)

フリーランスとして豊かな生活を送るために、もっとも大切なこと

こちらの連載コラムは、今月が最終回です。そこで、私自身が小さな子どもをもつフリーランスとして、もっとも大切にしていることに関するフレームワークをご紹介したいと思います。「QCD」のフレームワークを使って"勝負どころ"を見極めよう!で詳しくご紹介した時間あたり単価(=時給)。これが、私がもっとも大切にしていることです。

時間あたり単価(円/時間)=得られる報酬÷所要時間

手がかかる小さな子どもを育てていれば、仕事に割り当てることができる時間も少なくなります。突発的に熱を出したり病気になったりするわが子のために、仕事を後回しにしなくてはならないことも少なくありません。仕事を頂いている方にご迷惑をかけないようにするためには、スケジュールに余裕を持たせておかなければならないので、消化できる仕事量は限定的です。だからこそ、少ない稼働時間できちんと稼ぐために、時間単価が高い仕事の比率を上げていくことが不可欠なのです。

限られたリソースの配分を最適化するフレームワーク「PPM」

企業は、通常複数の事業を扱っており、限られたリソース(=経営資源:ヒト、モノ、カネ、情報的資源)を配分しながら収益の最大化、企業の存続・発展を志向します。このリソースの配分の仕方を最適化するために「PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)」というフレームワークを使います。

相対的市場占有率




花形 問題児
金のなる木 負け犬


※市場成長率が高い事業は、顧客やユーザーが増えているもの。
※相対的市場占有率が高い事業は、業界内トップのもの(2位以下は、低い事業に位置づけられる)。

「PPM」の基本的な考え方は、以下のとおりです。

・「金のなる木」で生み出したキャッシュを「花形」や「問題児」に投資する
・「花形」は「金のなる木」に、「問題児」は「花形」に育てる
・「負け犬」は撤退する

しかしながら、このフレームワークは規模が大きすぎて、フリーランスに見合ったものではありません。

「PPM」をフリーランス向けに、アレンジして使ってみよう

「PPMフリーランスバージョン」は、私のオリジナルです。このオリジナルフレームワークの目的は、ただ一つ。リソースの配分を最適化することで、将来にわたっての時間単価を上げることです。通常の「PPM」では、事業という大きな枠組みで考えますが、フリーランスの場合「タスク」や「業務」という小さな枠組みで検討するとよいでしょう。

タスク占有率





花形 問題児
金のなる木 負け犬

※タスク増加率が高いものは、依頼や顧客が増えているタスク。
※タスク占有率が高いものは、タスク占有率上位3つ。
※タスク占有率=タスクの所要時間÷仕事に割り当てている総時間×100(%)

基本的な考え方は、以下のとおりです。

・「金のなる木」は、維持する(増加傾向がいったん収束したものと捉える)
・「花形」は「金のなる木」に、「問題児」は「花形」に育てる
・「負け犬」は縮小・撤退する

つまり、「負け犬」にこれまで振り分けていたリソースを、「花形」や「問題児」のタスクに配分することが望ましいということになります。

規模の経済性といって、特定の業務に集中的に取り組むことで効率化が図られ、単位あたりコストが低減していくという考え方があります。
今後依頼が増える見込みがなく、短時間しか振り分けていない「負け犬」のタスクが多ければ多いほど、非効率な仕事の進め方をしているということです。

私にとっての「負け犬」タスクは、公的機関に関連する業務だったため、今はほとんど携わっていません。ですが、いくら「負け犬」タスクであっても、人間関係や、「花形」や「金のなる木」に位置づけられる他のタスクとの兼ね合いから、引き受けざるを得ないこともあるでしょう。それも、心を鬼にして、必要最小限にすることです。

必死に働いても思うように稼ぐことができていないという方は、この「PPMフリーランスバージョン」を使って、これからの時間の使い方を再考してみましょう。

つだまどか

Writer つだまどか

元ネイリストの美容業界専門経営コンサルタント。中小企業診断士。
ネイリスト時代の1万人以上の接客経験と5年連続売上・利益ともに二ケタ成長させたマネージャー時代の経験を活かし、中小企業経営者やフリーランス向けにコンサルティング、講師、執筆活動を行っている。
http://ameblo.jp/tiara-madoka/

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