第一印象をよくする、パーソナルカラーの活かし方

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photo by By Andrew Pons

みなさんは、パーソナルカラー診断を受けたことがありますか?
あるという方も最近ではけっこう多いのではないでしょうか?

パーソナルカラーは、ひとことで言えば、「その人の持つ身体的特徴と雰囲気とによって診断する、その人の肌色を引き立てる色」のことです。
必ずしも、その人の好きな色や似合う色とは限らないので、ちょっとあいまいな表現ですが、引き立てる、という言い方がもっとも適切かなと思います。

肌色ひとつとっても、黄みがかった人がいれば、透き通るような白い肌の人もいるように、同じ日本人(黄色人種)でもみな肌の色が違います。瞳の色や黒目と白目のコントラスト、髪の毛の色や艶感、顔の造形(どこに影が落ちやすいかなど)も、もちろんみな違っていますね。

こうしたことから総合してパーソナルカラーを診断するのです。

人の第一印象は何で決まる?

アメリカの心理学者アルバート・メラビアンの、人間の感情やコミュニケーションに関する研究(※)によると、人の第一印象は、3〜5秒で判断されると言われ、そのうち外見が占める割合が55%、ボディランゲージ(話し方や立ち居振る舞い)が38%、話の内容はわずか7%なのだそう。外見の中でもさらにパッと飛び込んでくるのは「色」なので、パーソナルカラーを知っておくと、第一印象をよくすることが可能というわけです。

※一般的に「メラビアンの法則」として知られていますが、メラビアン本人が提唱した内容の俗流解釈とされていますのでご注意ください。

このパーソナルカラーの診断について、よく知られている方法が4シーズンズカラーチャートによるもの。この診断方法では、その名の通り、SPRING(春)、SUMMER(夏)、AUTUMN(秋)、WINTER(冬)の4つのイメージに分類されます。

SPRING:春に咲く花々や明るい新緑のイメージのカラー群。アクティブで親しみやすく健康的、ポップでキュート、元気、若々しいといったキーワードがぴったり。


SUMMER:初夏のあじさいの花のグラデーションや朝もやに煙った夏の海のようなスモーキーなパステルカラー群。清楚で上品、フェミニンでロマンチック、爽やかでエレガントといったキーワードがぴったり。


AUTUMN:実りの秋、紅葉の秋といった自然の豊かさを感じさせる深みのあるゴージャスなアースカラー群。洗練されて落ち着いた、豪華な、ディープ、エスニック、シックといったキーワードがぴったり。


WINTER:冬の夜空に輝く星、真っ白いゲレンデに映える色鮮やかなスキーウェア、クリスマスツリーのキラキラしたオーナメントなど、鮮やかでコントラストのはっきりしたイメージのカラー群。 クールでシャープ、都会的でダイナミック、ハード、派手といったキーワードがぴったり。

色みとしては、

SPRINGとAUTUMN:イエローベース(黄色い絵の具を混ぜたような黄みを帯びた色)で、温かみのある(WARM)なカラー
SUMMERとWINTER:ブルーベース(青色絵の具を混ぜたような青みがかった色)でクール(COOL)なカラー。

が特徴となっています。

パーソナルカラーは、見る人によって変わる!?

私も以前カラーリストに診断してもらったことがありますが、最初に受けたときには「SPRING」という結果でした。しかし数年後、改めて別のカラーリストに見てもらった結果、「かなり診断が難しい肌色だ。肌色を最も引き立てるという観点だけで見ればSPRING。瞳や髪の毛の色など肌以外の要素や内面的なところも含めて総合的に判断するとAUTUMN。つまりSPRINGとAUTUMNの両方」という結果になりました。

プロのカラーリストに見てもらっても診断結果が異なることもあるのだと思いました。しかし、どんな診断であれ、そのカラー群しか使ってはいけないということではありません。そして、それに引っ張られすぎる必要もありません。あくまで、知った上でそれを上手に活用するというのが賢い付き合い方です。

パーソナルカラーはどう活かす?

私も最初にパーソナルカラー診断を受けたあとは、当時、私がまだパーソナルスタイリングについて学ぶ前で、診断してもらったパーソナルカラー(当時の診断はSPRING)だけが拠り所だったこともあり、ショッピングの時「これは私の色だわ!」とやたらとそのカラー群のアイテムに目がいきがち、ということがありました。確かに、そういう色のトップスを着ていると「今日はなんか明るく見えるね」と言われたりして、それなりに効果はあったと思います。

でも、それが素敵だったかどうかというと、「......」。

洋服を選ぶ時には、色だけではなくアイテムそのものがもつ印象と、キャラクターなども含めたその人の印象とのマッチによって「似合っている」状態が作られます。何かのアイテムや色といった部分ではなく、全体的として見て似合っていると感じられる時、それが素敵につながるのです。

つまり、単純にパーソナルカラーを取り入れたからといって素敵になれるとは限らないのです(経験者は語る!)。

とはいえ、やはり色が持つチカラはあります。
先ほども述べたように、第一印象を大きく左右するのは「外見」です。メイクやヘア、装いにどういった色が使われているかによって、相手に与える印象は変わってきます。逆に言えば、「自分をこう思って欲しい。こういう印象を持って欲しい」というメッセージを、色を効果的に使うことで伝えることもできるわけです。

パーソナルスタイリングのカウンセリングのなかでは、肌色や目の色といった外見的な特徴はもちろん、内面的(性格)なところや、本当はこうなりたい、今後こう見せていきたい、といったことについてもお話を聞いて、イメージボードを使いながら、あなたを引き立てるカラーや、それにあわせて装いで表現するとよい質感、スタイリングイメージを一緒に探していきます。

パーソナルカラーは知っていて取り入れているつもりだけれど、イマイチ素敵になっていないように感じる、という方はパーソナルスタイリストに一度相談してみるとよいかもしれませんね。

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去年の夏訪れた、フランスバスク地方の都市Biarritzにある帽子屋さんの前で。私の場合、白シャツに黒ではコントラストがつきすぎてしまうため、顔の近くにSPRINGとAUTUMNのカラーがほどよく入っている大判スカーフをもってきています。もちろん、色のことだけ考えているわけではなく、スカーフというアイテムが私の定番であることや、防寒といった機能面、なおかつ旅行中のスーツケースに入っていたアイテムで......といったように、さまざまな制約や検討によってこうなっているわけですが。

河内尚子|Naoko KAWACHI

Writer 河内尚子|Naoko KAWACHI

1976年12月24日生まれ。AB型。南青山在住。
大手通信会社の広報室、米国の大学への留学・卒業、自動車メーカーでのサービス開発などを経て、現在はPR、Communication Managerとしてデザイン会社に在籍。そのかたわら、日本におけるパーソナルスタイリングの第一人者である政近準子氏に師事し、パーソナルスタイリストジャパン(PSJ)11期卒業。
ファッションや装いをコミュニケーションツールとしてとらえ、旅するパーソナルスタイリストとしても活動中。
http://jetsetcloset.net/blog

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