「Noが言えない日本人」とよく言われますよね。海外へ行くと、日本以外の国の人たちは、いやな時は「いいえ」と断ったり、できないことは「できない」とはっきり言う、と聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
実際、アメリカでは、みんなはどれくらいハッキリ「No」を言うのでしょうか。
断り方はひとつだけではない
例えば、誰かに"Let's go for lunch!"(一緒にお昼に行こう)と誘われたとします。
こういう時、みなさん日本語では何と言って断りますか?
「うーん。今ちょっと終わらせなきゃいけない仕事があるから......」
「うーん......。どうしようかな。やっぱり後で行きます」
「ごめん。まだそんなにお腹空いてないから......」
確実に「いいえ」と言わなくても、断り方はいくつもあるものです。
"yes and no" by Abhi
そしてこれは、英語でも同じです。
好意で"Let's go!"と誘ってくれた人に対してむげに断るのは悪い。そういう気持ちは日本だけの文化ではありません。
上記の例だと、
"Um...Actually, I have to finish this now..."
"Well...let me think. I think I'll go later"
"Sorry, I'm not that hungry now."
など、確実に「No」と言わなくても言われた方は察することができる、日本語と同じようなコミュニケーション法なのです。
声のトーンや表情で伝えてますか
ここでもう一度、最初の例で紹介した3つの表現を、状況をしっかり想像しながら読んでみて下さい。
なにかを断るときには「申し訳なさそうに言う」ということを、誰もが普通にしているのではないかと思います。
これは英語でも同じで、その人の声のトーンや表情は、口から発せられる言葉以上に相手に伝わります。私が行っている英語レッスンで生徒さんに会話例を読んでもらう際にはいつも、「意味を考えながら、その気持ちになって読んでください(言ってください)」と言っているのもこのためです。上のお断りの表現も、無表情で棒読みするだけでは、必要以上に冷たい感じを相手に与えてしまいます。
国が違っても言葉が違っても、相手を思いやる気持ちを大切に☆
ボーダレス・マインドで行きましょう。
ホームサムネイル:"Saying No" by JasonGoto