あなたは違法してない? 下請法上の禁止行為(1)

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photo by Alyssa Smith

私は最近、断捨離にはまっています。今の家は学生の頃から住んでいるので、いろいろなものが貯めこまれていました。まだまだ終わっていないのですが、現段階で、ホッカイロがたくさん出てきました。よっぽど寒かったんですね(笑)。

さて、先月は下請法における親事業者の義務事項について書きました。今月は親事業者の禁止事項についてです。みなさんも、知らないうちに、仕事の中で禁止行為をされていないか考えてみてください。下請法で規定される禁止事項は下記の11個です。下請事業者の了解を得ていたとしても違法です。

1.受領拒否の禁止

親事業者は、下請事業者に責に帰すべき理由がないのに、その給付の受領を拒否することができません。具体的には、①給付の内容が前回の2の書面に記載された委託内容と異なる場合又は給付に瑕疵(かし)等がある場合、②給付が前回の2の書面に記載された納期に行われなかったため、給付そのものが不要になった場合です。

2.支払遅延の禁止

親事業者は、下請代金を支払期日までに支払わなければいけません。支払期日は前回の1のとおり定められます。

3.代金減額の禁止

親事業者は、下請事業者の責に帰すべき理由がないのに、定められた下請代金を減額してはいけません。下請代金についても前回の2で定められます。減額ができる場合は、①受領拒否、返品が認められる(下請事業者の責に帰すべき理由がある)ときに、受領しなかったり返品をした場合、②①の事由があったが親事業者が受領し、委託内容に合致させるために手直しを行った場合、③給付に瑕疵があったり、納期遅れがあって、そのことによる給付の価値の低下が明らかであったが、そのまま受領した場合に限られます。

4.返品の禁止

親事業者は、下請事業者の責に帰すべき理由がないのに、下請事業者からの給付を受領した後、返品をしてはいけないとされています。ここで責に帰すべき理由として認められるのは、①前回の2の書面に記載された委託内容と下請事業者の給付の内容が違う場合、②給付に瑕疵等がある場合です。

5.買いたたきの禁止

親事業者は、下請事業者の給付の内容に通常支払われる対価に比べて著しく低い下請代金を不当に定めることを禁止されています。

6.購入及び利用強制の禁止

下請事業者は正当な理由がある場合を除き、自己の指定する物の購入を強制したり、役務の利用を強制したりしてはいけないとされています。

7.不利益な取扱いの禁止

親事業者は、禁止行為に該当する事実があると認められる場合に、下請事業者が公正取引委員会又は中小企業庁長官に対しその事実を知らせたことを理由に、不利益な取り扱いをしてはいけないとされています。

禁止行為はあと4つありますが、今回ご紹介した禁止行為とは少し性質が異なりますので、次回にご紹介したいと思います。

長谷川千代

Writer 長谷川千代

弁護士
2010年司法試験合格(選択科目:知的財産法)。第二東京弁護士会所属。現在、後藤正志法律事務所に所属しているが、独立採算型をとっておりフリーランスといえる。民事事件から刑事事件まで広く取り扱っている。
・「フリーランスのための法律相談所

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