あなたは違法してない? 下請法上の禁止行為(2)

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Photo By Pierre-Olivier Bourgeois

みなさん、こんにちは。しばらく活動のなかったタッキー&翼の新曲発売とコンサートツアーが発表になり、元気になった弁護士・長谷川です。発表だけで元気になれるので不思議なものです。

前回は下請法における親事業者の禁止行為を7個ご紹介しましたが、今回は残り4個についてです。
前回ご紹介した禁止行為と今回の禁止行為には少しだけ違いがあります。前回の7個の禁止行為は、当該禁止行為を行えば、そのことですぐに違法となるものでした。しかし、今回の4個は、該当する行為によって下請事業者の利益を不当に害した場合に違法となります。では詳しく見ていきましょう。

8. 有償支給原材料等の対価を早期決済することの禁止

親事業者は、自己に対する給付に必要な原材料等を自己から購入させた場合、下請事業者の責めに帰すべき理由がある場合を除き、当該給付に対する下請代金の支払期日よりも早く、支払うべき下請代金額から当該原材料等の対価を控除したり、対価を支払わせたりしてはいけません。原材料等とは半製品、部品、付属品、原材料のことをいいます。対価を控除するのは継続的取引の場合に出てくる問題です。

9. 割引困難な手形交付の禁止

親事業者は、下請代金の支払として、当該下請代金の支払期日までに一般の金融機関による割引を受けることが困難であると認められる手形を交付してはいけません。手形サイトが長期のものなどは注意です。

10. 不当な経済上の利益を提供させることの禁止

親事業者は、自己のために、下請事業者に、金銭、役務その他の経済上の利益を提供させることをしてはいけません。下請事業者の利益を不当に害する協賛金を求める場合や契約に含まれる以上の内容を求める場合などが問題となりえます。

11.不当な変更ややり直しの禁止

親事業者は、下請事業者に責めに帰すべき理由はないのに、下請事業者の給付の内容を変更させ、又は下請事業者の給付を受領した後に(役務提供委託の場合は下請事業者がその委託を受けた役務の提供をした後に)給付をやり直させることは禁止されています。

下請事業者に責めに帰すべき理由がある場合とは、①下請事業者からの要請で給付内容を変更する場合、②給付受領前に確認したときに前々回の2の書面に明記された委託内容と異なることや瑕疵等があることが合理的に判断される場合、③給付受領後に前々回の2の書面に明記された委託内容と異なることや瑕疵等があることがわかった場合です。

親事業者に該当される方は、知らず知らずのうちに違法なことをしてしまっていないか、確認してみてくださいね。

さて、1年間フリーランスのための法律相談所として連載してきましたが、今回でいったん連載は終了いたします。なにかご質問がありましたら、専門家コーナーからお気軽にご相談くださいね。また、お会いしましょう。

長谷川千代

Writer 長谷川千代

弁護士
2010年司法試験合格(選択科目:知的財産法)。第二東京弁護士会所属。現在、後藤正志法律事務所に所属しているが、独立採算型をとっておりフリーランスといえる。民事事件から刑事事件まで広く取り扱っている。
・「フリーランスのための法律相談所

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