「Could you 〜?」だけでは不十分!? 相手を動かす依頼メールの書き方

英語で話す機会は少ないけれど、書く機会ならたくさんある、という皆様、今日はメールの英語について書いてみようと思います。

とくに外資系企業にお勤めで、同僚はほとんど日本人だけれど支社や工場は海外という場合、メールはやはり英語だということが多いのではないでしょうか。

私がこれまで実際にやり取りしてきた英文メールの中でとりわけ気になったのが「依頼メール」です。とくに「英語では重要なことや必要なことははっきりと伝える」というイメージが先行してしまっているためか、あまりに唐突なお願いメールになってしまっているものがあります。

150930_catchpole2.jpg例えば明日の夜までに、メールで返信をお願いする場合です。

  1. Send it back to me by tomorrow night.
  2. Please send it back to me by tomorrow night.
  3. Could you send it back to me by tomorrow night?

メールを書いている自分と相手との関係にもよりますが、上記の表現では「明日までに」と切羽詰まったお願いをしてるわりには偉そうにも取れる表現です。

どのように取れるのかと言うと:

  1. 明日の夜までに送って。
  2. お願いだから明日の夜までに送ってね。
  3. 明日の夜までに送ってくれる?

わざと話し言葉のような訳をあててみましたが、これらの語尾が「~です・ます」調になったからと言ってOKという表現ではないでしょう。

結局1~3のどの表現を取っても、相手には「明日までに送ってくれるよね?」と半ば押し付けられている感じが伴うため、唐突な、人によっては無礼にもとれるメールだと思ってしまうわけです。

これを回避するためには、どうしたらいいのでしょうか。

「クッション言葉」を使う

日本語でも同じことですが、何かお願いをするのであれば、前置きを書きましょう。
「簡潔に、要点を伝える」のが英文メールですが、こういう場合は、多少回りくどくても、どうして明日までに必要なのかという説明をすべきでしょう。唐突に「明日までにお願い」と書くよりはよっぽど誠意を感じます

クッション言葉には:

  • I know it's rather last minute, but could you send it back to me by tomorrow night?
  • I hate to ask you this, but could you...?
  • I know you're busy with..., but could you...?

...などいろいろ言えるでしょう。I'm sorryと前につけてもいいかもしれません。

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表現そのものを見直す

「ものを頼む」と言えば、すぐに"Could you〜?"という表現が浮かぶかもしれませんが、ここではあえて、相手に「No」の選択肢を持たせる言い方を考えてみましょう。

でも実際に「No」と言われては困るーーそう思われるかもしれませんが、日本語でも「~できますか」「くださいますでしょうか」「くださいますか」などの表現は言葉だけを見ると、実はお願いされている相手には「いいえ」という選択肢が残されていますよね。

英語でも例えば次のような表現があります。

  • I'm wondering if you could send it back to me by tomorrow night.
  • I'd be grateful if you could ...
  • Do you think you could ... ?
  • Is it okay if I ask you to ... ?

ほかにも "I would appreciate it if you could ..."というのもあり、とてもていねいな表現ですが、場合によっては怒っているように取られることもあります(逆を言えば怒っているときに効果的だ、ということにもなります)。

「Couldとpleaseなら大丈夫!」と思わないこと

「"Could you〜"や"please"はていねい」ーーていねいかどうかばかりを気にしていると、つい単語だけに集中してしまいがちですが、大元の意味を考えて(Can/Couldは「できるか」、pleaseは「お願い」)使い分けるとよいでしょう。

会話であれば、まだ表情や声色で遠慮や申し訳なさを出すことができますが、メールではそれができません。
日本語でのメールなら自然にやっているのでしょうが、英語でも、一言添えたり、説明したりを怠らないようにしたいですね。

ボーダレス・マインドでいきましょう。

トップサムネイル画像:"Message to the mail man" by gajman

キャッチポール若菜

Writer キャッチポール若菜

映像翻訳者
イースト・カロライナ大学 音楽学部を卒業後、外資系企業のマーケティング業に約8年間携わり、現在ではフリーランスで字幕翻訳、エンターテイメント系通訳業に従事。親族全員で5カ国の国籍が集まるインターナショナルな家族を持つ。リズムーンでは、「英語でつかむボーダレス・マインド」を連載中。
http://www.nlc-jp.com/

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