国際貢献という働き方を知ろう(後編)〜インドネシアに行ってきました〜

みなさん、こんにちは。兼業ライターの須磨です。
前編でお伝えしたとおり、「国際協力レポーター2015」としてインドネシアに行き、日本のODA案件を視察してきました。

インドネシアは人口:約2億4700万人(2012年 世界第4位)平均年齢:29歳(日本は45歳)。一人当たりのGDPは3,510ドル(2013年)で日本の約1/5ですが、世界の中位に位置しているそうです。近年はGDPが上がり協力のボリュームは減少傾向にあります。

現在のインドネシアは以下の問題を抱えています。

・インフラ開発(ジャカルタの交通渋滞、空港・港湾設備の拡充、電力供給、上下水道整備)

・地域間格差(東西の地域格差が拡大。貧困層による都市での軽犯罪が多発)

・防災(ジャカルタの急激な地盤沈下によって発生する洪水、国全体での地震、津波、火山噴火などの自然災害)

今回視察した協力はこれらの問題を解消するプロジェクトでした。

20151021_suma_1.jpgジャカルタの地下鉄建設、治安維持には日本警察の技術協力など日本企業や警察の技術力や真面目さ、丁寧さが伺えました。小学校教諭隊員をはじめとする3名の青年海外協力隊員の地元の人々に馴染み、協力しながら業務遂行する姿にも感心しました。

「国際協力・貢献」、「海外で働く」の最前線とは

国際貢献と言えば、「青年海外協力隊」というくらいメジャーな存在の彼ら。

その多くは仕事を辞めて開発途上国での協力活動に参加される方が大多数です。2年の任期を終え帰国後に再就職となるのですが、再就職が上手く運ばないことも多いそう。誰もが海外での経験を活かした仕事に就くというのは難しいようです。

20151021_suma_2.jpgしかし「民間連携ボランティア」というJICAと民間企業が連携し企業の社員を開発途上国へ派遣する制度があるのです。企業の要望に応じて派遣国、職種、派遣期間など相談しながら決定できるため、グローバル人材の育成といった研修の一環として取り入れることが可能です。こういった制度が広まり多様な働き方のハードルが少しでも低くなれば良いですね。

本当の豊かさとは何か

現地視察を通じ、いかに自分が「思い込みの世界」で生きていたかを痛感しました。

協力隊員の業務関連施設として見学したゴミの最終処分場。そこではウェストピッカー(廃棄物の最終処分場などの処分施設で有価物を収集する個人事業者)の人々がゴミを集めていました。施設責任者によると処分場ができたメリットは「500人の雇用がうまれた」こと。

なんとウェストピッカー誕生を挙げたのです。そう、彼らは全く「かわいそう」ではなく、逆に言えば仕事ができてラッキーなんですよね。ゴミ処分場近くに暮らすのも気にならないようでした(そもそもインドネシアではゴミのポイ捨てが習慣化しており、環境の善し悪しは気にならない様子)。

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徹夜明けに作業現場でそのまま眠るワーカー、仕事中に歌う空港内カフェのスタッフ、鑑識技術で指紋がはっきり出て満面の笑みをもらす若い警察官......。一歩外に出れば木々に果実が豊かに実り、たくさんの子ども達が遊ぶ。

日本より低い生活水準にある国民がほとんどなのに、インドネシアの人々はたくましく楽しそうに暮らしています。その姿が私にはとても人間らしく見え、本当の意味での豊かさについて考えさせられました。この国らしさを残したまま発展・成長し、画一的な先進国の仲間入りを目指さないでほしいと勝手ながら思っています。

(文・須磨ますみ)

Rhythmoon編集部

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