L.A.出張で出会った二人のガイドの「生き方」にみた共通点

今月は通訳の仕事で初のL.A.へ行ってきました。旅慣れしている人にとっては今さらL.A.なんて...というくらいの場所かもしれませんが、いつもアメリカは東海岸側だった私にとっては、いろいろと新しい発見の多い出張でした。

子どもの成長とともに仕事スタイルは変化する

子どもがだんだん大きくなるにつれて手がかからなくなると仕事のスタイルにも変化が現れるというのは本当だったようです。

さすがに小学生にもなると時間に沿って行動することができ、私もパートナーも片方が仕事をしていれば片方が十分世話をできたり、兄弟姉妹で遊べる場合には両方が仕事に没頭できることもあります。ただし、毎日の生活の中ではどこまで手をかけなくても平気かはわかりませんでした。国内なら出張もありましたが、何か起きても、新幹線で数時間で帰ってこられる距離です。

海外となるとそうはいきませんので、これまで敬遠してきたように思いますが、思い切って国外に出るのも可能なのだということがわかったのでした。

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My Image of L.A." by Wakana Catchpole

L.A.に生きる人々

さて、アメリカと言えばロサンゼルスと思い浮かべる人も多いこの地は、観光名所が多く、ローカルツアーもたくさんあります。L.A.ではほかにも何人かの仕事や生活ぶりを見聞きする機会があったのですが、そのうちの「ガイド」という職につく2人にフォーカスしたいと思います。

・シティーツアーガイドのMさん

とにかくL.A.は初めてだった私。効率よくすべてを見たかったので、Surf City Tourさんのお世話になりました。そこのガイドのMさんは、L.A.に子どもの頃から住んでいたといいます。結婚して3歳になる娘さんがいるMさんは、元々は大手のツアー会社に勤めていましたが、勤務時間や給与面を考えて友人と一緒に独立し、ガイドを続けているそうです。

「会社に勤めていた頃に比べれば、囚人の相手をしている方が楽だね。加えてツアーは自分もバケーション気分を味わえて楽しいよ」と言うMさんは、週の半分くらいはガイド業を、残りの半分はなんと刑務所で看守をしているそうです!

とっても陽気なMさんのおすすめは映画会社のスタジオツアー。ワーナー・ブラザーズとパラマウント・ピクチャーズのツアーを勧められたので、次の日にパラマウント・スタジオツアーへ行ってきました。

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"Paramount Pictures Studio Tours" by Yukiko Yamamoto

・パラマウント・スタジオツアーのJさん

L.A.と言えば、やっぱりハリウッド。もともと字幕翻訳をやりたいと思ったきっかけはハリウッド映画や海外ドラマが好きだったことでしたし、メイキング映像などでも出てくる撮影場所をずっと見てみたいと思っていました。

申し込んだのはパラマウント・ピクチャーズが提供している3つのツアーのうちスタンダードな2時間ツアー。

カートに乗ってガイドと一緒に撮影所内を回ります(ツアー内容については、「留学・旅・グローバル教育のニュースサイト 『留学プレス』」に書いたので、興味のある方はそちらもお読みください!)。

前出のシティーツアーガイドのMさんから、L.A.に住む多くの人が俳優業に携わっていると聞いたのですが、このJさんもまたその1人で、メジャーではないにせよヨーロッパの映画に出ているといいます。

パラマウントに入ると、ものすごく分厚い本を渡され、ガイドに必要な知識を詰め込まなければならないんだそう。一定期間ガイドを勤めた後は、スタッフ査定があり、その結果によりどこの部署に配属されるか決まるのだそうです。

ツアー中にほかのガイドさんが、私たち参加者に「彼はここのガイドの中でも一番優秀なので、皆さんラッキーですよ」と声をかけてくれた場面もあり、同僚にも評判の良さそうなJさんは、将来はパラマウントのマーケティング部で働きたいそうです。

仕事は1つでなくてもいい

ガイドと言う職業に就いてはいるものの、興味も今後の目標も全く違っていた2人。ひとつの職場では得られないもの(時間・お金・夢・精神的安定など)をもう一つの仕事で補うというところは共通していたのが印象的でした。

ひとつの職業、または職場に自分の求めているものが全部あればそれは素敵ですが、なかなかそうはいかないのではないかと思います。L.A.で、自分にとって大切なことにこだわりを持ちつつ働いている人たちを目にし、自分のこれからの仕事や生活に対する可能性の広がりを感じることができた出張でした。

最後に仕事にちなんで、Pinterest上でよく目にするフレーズをひとつご紹介。

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"A job isn't just a job. It's who you are."
直訳すれば「仕事は単なる仕事じゃない。それはあなた自身だ。」

自分のしている仕事が自分自身を表すのだから、単なる仕事と思って適当にしてはダメというところでしょうか。

ボーダレス・マインドで行きましょう。

キャッチポール若菜

Writer キャッチポール若菜

映像翻訳者
イースト・カロライナ大学 音楽学部を卒業後、外資系企業のマーケティング業に約8年間携わり、現在ではフリーランスで字幕翻訳、エンターテイメント系通訳業に従事。親族全員で5カ国の国籍が集まるインターナショナルな家族を持つ。リズムーンでは、「英語でつかむボーダレス・マインド」を連載中。
http://www.nlc-jp.com/

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