第4回 顧客の価値観に訴えるには?フリーランスこそ小さな貢献活動を

こんにちは。中小企業診断士の津田まどかです。

いよいよ、夏本番という季節に入ってきましたね。
最近の私は、集中力アップのため、自宅を飛び出してカフェやシェアオフィスでデスクワークをする機会を増やしているのですが、その時に欠かせないのが、冷房対策のための長袖ロングカーディガンです。 ロングサイズだと、ひざ掛けにもなるからです。
移動中の日焼け対策として、遮光率100%のクリアサングラスも新調しましたが、だてメガネ感覚で使えるので、曇りの日も抵抗なくかけられておすすめですよ。

さて、今回は価値主導のマーケティング3.0について、ご紹介します。

品質も価格も同じモノを比べた時に、どちらを買いたくなるか?

201707_tsuda_3.jpgここに、品質も価格も同じ2つの商品(aとb)があり、あなたはどちらかを購入する必要があります。
商品aをつくっているA社は、収益の一部を被災地復興のための支援金とすることで、社会に還元しています。
商品bをつくっているB社は、社会貢献活動のような取り組みはしていません。
この2社を比較すると、A社に対してよりよいイメージを抱くため、「どうせ買うなら...」と商品aを選ぶ人が圧倒的に多いのです。
商品aを選んでも、商品bを選んでも、その人自身が得られるバリュー(商品から購入者が受け取る恩恵)自体は変わらないのに、です。
つまり、この場合の購入者は、単なるバリューを求める消費者ではなく、「社会をよりよいものにしたい」という価値観をもった人間として、購買行動を行っていると言えるのです。
そのため、企業側も保有する資源を活用して、さまざまな社会貢献活動に取り組むことで、企業イメージアップを図ろうとしています。

例えば、収益金を使った植林活動、歴史的建造物の補修に対する寄付、フェアトレード(発展途上国で作られた作物や製品を、適正価格で継続的に取引することによって、生産者の持続的な生活向上を支える仕組み)などが、挙げられます。

製品志向の"マスマーケティング"、顧客志向の"ターゲットマーケティング"に次いで、価値主導のマーケティング3.0の時代が、到来したのです。

自分の資源を活かして、自分自身が楽しみながら続けられる貢献活動をやってみよう!

201707_tsuda_2.jpg「しがないフリーランスが、社会貢献活動なんてできるわけがない」
「本業で手一杯で、そこまで手が回らない」
「そもそも知名度がないフリーランスにとって、価値主導のマーケティングなんて、やる意味があるの?」

このような疑問を持った方、いらっしゃいませんか?
でも、その考え、ちょっと待った!
むしろ、ブランドもネームバリューもない、周囲との信頼関係ありきのフリーランスにこそ、必要な取り組みなのです。
どんなに小さな取り組みでもいいのです。
重要なのは、無理なく続けられて、誰かに喜んでもらえることです。

私の例で言えば、まだ接客から遠ざかって間もない頃は、ネイリスト検定1級の技能を活かして、福祉施設に出向き、高齢者の方にネイルサービスを施して差し上げる活動をしていました。
70~90代とお年を召されていても、やはり女性。
ネイルが仕上がった時に、おばあちゃんたちのかわいらしい笑顔が見られることがただ嬉しくて、暫く続けることができました。
現在では、週末講師をしている資格学校の受講生たちに、業務外のサポートをすることが、わたしにとっての貢献活動です。
私自身が、恩師や先輩のサポートの元、中小企業診断士という資格をとったことで、計り知れない恩恵を受けたことが、その原動力です。
そして、私自身が受講生とのやりとりを心から「楽しい!」と思えるので、ずっと続けられています。

どんなフリーランスにも、得意分野があります。
その得意分野を活かして、何らかの貢献活動を継続することが、最終的にはあなたの顧客の価値観に訴えかけるマーケティング活動となるのです。

つだまどか

Writer つだまどか

元ネイリストの美容業界専門経営コンサルタント。中小企業診断士。
ネイリスト時代の1万人以上の接客経験と5年連続売上・利益ともに二ケタ成長させたマネージャー時代の経験を活かし、中小企業経営者やフリーランス向けにコンサルティング、講師、執筆活動を行っている。
http://ameblo.jp/tiara-madoka/

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