価格設定の参考になる一冊『安売りしない会社はどこで努力しているか?』

皆さん、こんにちは。フォトグラファーの宇野真由子です。2018年も宜しくお願いいたします!
昨年もフリーランス仲間の方々と情報交換をしていたのですが、中でも多く出てきた話題が金額のことでした。こういう時はどうするか?自分の単価を上げていくためにどうしているのか?などなど。そこで今回はこちらの本をご紹介します。『安売りしない会社はどこで努力しているか? (だいわ文庫)』です。

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この本の冒頭には「値決めは経営である」という稲盛和夫さん(京セラ・現KDDI創業者)の言葉が載せられています。「まずは安売りをしない、少しだけ高く値段設定をしてみる。それでも喜んでいただける価値を提供するという思考の癖を身につけることが大切だ」と。安くするのは簡単です。でもそうすると工夫や努力のない会社になり、働く人のモチベーションは低下していく。そして利益がなくなるので続けられない、という悪循環に陥ってしまいます。

価格以外で勝負するための秘訣

では、価格競争に巻き込まれないためにはどうすれば良いのか?
この本にはいくつかポイントが書かれています。

①(競合が気づいていない)誰かの困りごとを解消する
②「商品」ではなく「会社」のファンをつくる
③スタッフ力を強化する
④大きな会社ではできないことを徹底していく

これらはフリーランスにも当てはまることだと思います。
②の「会社」は「その人自身」、③の「スタッフ力」は人間性を含めた「自分の力」というところでしょうか。フリーランスの場合は自分自身も商品の一部です。なので、仕事のクオリティはもちろん「この人にお願いしたい」と思われるような人でいることが大切。相性もありますが、ファンとまではいかなくても、信頼されるような人でいたいですね。

あと、個人的に気をつけようと思うのが①です。ビジネスはそもそも誰かの困りごとを解消するためにある、というのはよく聞くことですが、つい忘れがちです。自分のやりたいことやこだわりを軸に考えてしまうと、実は需要がなかったりするんですよね。どんなに便利な世の中になっても人には商品やサービスに対しての不平不満、不便や不安がまだまだあるそうです。そこに気づくには、自分ではなく人へと目線を変えることが必要なんですね。

④はフリーランスだからできることというのがきっとあるはずです。フリーランスの良さは1人(または少人数)なので、フットワークが軽いこと。誰かに確認せずともやりたいと思ったことには挑戦できます。なので速度や細かい面では強いかもしれませんね。やる気になれば管轄外の仕事も引き受けられるでしょう。職種に関わらず何かしらのメリットがあるのではないでしょうか。

受け身は不安を生み出す

将来に不安を感じているお店は「お客様を待つ」という傾向にあり、「お客様は自らつくるもの」というスタイルのお店は不安も少ないそうです。今はスポーツ用品店が地域でランニングのイベントを企画して、やっと靴が1足売れる時代だとか。良いものを扱っているだけでは売れないんですね。これもフリーランスにとって重要なアドバイスに感じます。
実際、受注側が多いので受け身になりがちです。でも仕事の機会は自分でつくる、お付き合いをする会社は自分で選ぶという姿勢が大切なのではないでしょうか。

働く上で金額だけで何かを選ぶ人はいないと思います。やりがいや、その人と一緒に仕事をしたいか、など。でも金額は基準であり、信頼性を左右する重要な要素です。自分が仕事を受ける際もそうですが、誰かに依頼をする際も1番気遣うべきところだと感じています。あと、この本は会社目線で書かれていますが、フリーランスも個人会社を経営しているようなもの。私も自分というカメラマンを雇っている感覚で働けるようになってから、仕事の仕方が変わりました。自分(というカメラマン)を守る意識が生まれたんです。価格だけでなく、あらゆる意味で自分が快適に働けるようにすることも仕事の1つだと思っています。

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今回の写真は、北海道に帰省していた時に撮った夕暮れ時の1枚です。地元に帰ると完全に脱力状態で、普段いかに気を張っているかがわかります。帰れる場所があるのはありがたいことですね。

この本にはいろいろと具体的な例が書かれていますが、総括すると「楽な方向へ逃げずに、頭を使って進め!」ということだと感じました。今年もそれぞれのやり方で頑張っていきましょう!!

宇野 真由子

Writer 宇野 真由子

1979年生まれ。北海道出身。ビジュアルアーツ大阪校写真学科卒業。
写真専門ギャラリーでの勤務を経て、沖縄に移住。撮影会社にてブライダルを中心とした人物撮影や商品撮影等に従事。2015年秋に大阪へ戻り、フリーランスとして活動開始。撮影以外にも、写真教室・ワークショップ等、写真の楽しさを広める活動も開催している。
http://unophotoworks.top/top/

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