こんにちは。中小企業診断士のつだまどかです。
今年の冬は、例年以上に冷え込む日が多いうえにインフルエンザも流行っていますが、皆さんは体調を崩していませんか?
我が家は先月が下降のピークで、4歳の娘と2歳の息子が欠席・早退した日数が、なんと10日! インフルエンザではなかったものの、高熱からの風邪に始まり、治ったかと思いきや次は胃腸炎。 私はといえば、小児科通いと、看病、仕事の調整でテンパりっぱなし。 さらに、もれなく私たち夫婦にもうつってしまい、家庭内パンデミックに!
そんなピンチの連続を乗り越え、私の商売道具である声も、やっと正常に戻ってきたところです。二度と味わいたくない、地獄のような日々でした......。
この状況、共感してくださる方、きっといますよね?
フリーランスが意外と知らない価格設定のルール
フリーランスが提供する商品やサービスの価格は、自分自身で決められる場合と決められない場合があります。
1. 自分自身で決められない場合
例えば、ライターが報酬として受け取る原稿料は、掲載媒体を制作している出版社やウェブサイトの運営会社によって、あらかじめ決められているケースがほとんどです。公益性の高い仕事も、あらかじめ価格が決まっています。
2. 自分自身で決められる場合
例えば、ウェブサイトの制作会社は、あらかじめ自社のモデル価格を持っていて、複数のプランの中から顧客に選ばせたり、顧客と交渉したりするケースが多いようです。その場合、顧客の予算とモデル価格のバランスを取りながら、制作します。
おそらく、駆け出しのフリーランスの場合は、1のケースが多いでしょう。私自身もそうでしたし、今でも公的機関や行政が絡む仕事については、価格が提示された上で受けるか受けないかを決めています。
問題は、2の場合です。見積もりを出すよう求められた時に、どのように価格を提示すべきか迷ってしまう方が多いようで、よくご相談を受けます。
本音を言えば、「少しでも高く提示したい。でも、欲張って断られたらどうしよう?」といったところでしょうか?
高くしたほうがいい? それとも安くすべき?
潜在顧客(お客さまになってくれるかもしれない人)に対し、見積もりを提示するうえでのポイントは、2つです。
1. 相場や複数プランなど比較対象を示すこと
顧客が何らかの商品やサービスを買いたいと思った時にそのものの知識がないと、一体いくらで購入できるものなのか、全く把握できていないことも多いものです。
私を例に挙げると、講師の仕事がそうです。
「この人にセミナー講師を頼みたいけど、一体いくら出せば引き受けてくれるんだろう?」
お客様のこの疑問に答えるべく、私は真っ先に最低価格を提示し、こうお伝えします。 「交通費は別となりますが、○○円〜でお引き受けしています。人数や時間、事前打ち合わせの有無によって、別途頂戴することがあります」
すると顧客は、まず予算と私が提示した最低価格を比べて、正式な見積もり依頼を出すかどうかを検討します。ここから先は、予算をクリアしている前提で詳細を詰めてから価格を決定するので、ほぼ100%ご依頼に繋がります。もちろん、最初から予算面で折り合わずにご依頼に繋がらないこともありますが、それはよしとしています。
詳細を詰めて行く際には、あらゆるケースを想定した複数のプランを提示することで、お客さまに選択肢を示しています。最適なプランを選んでいただくことも、満足度アップに繋がるからです。
複数のプランが提示できない場合は、相場価格を引き合いに出して、比較対象としてもよいでしょう。
2. 価格設定の理由を明確にすること
重要なのは、お客さまに「なぜこの価格なの?」とたずねられた時に、理由をはっきりと伝えられるかどうかということです。
相場より高いのであれば高い理由を、低ければ低い理由を伝えるのです。私は、中小企業診断士ですが、中小企業診断士の講師料の相場は「1日10万円」と診断士手帳に明記されています。私はそれよりも多く頂いていますが、その理由は以下の通りです。
・自分自身がネイリストだった現場経験も踏まえて、美容業に特化した専門性の高い理論と実践を兼ね備えた講義を行えること
・650回ほどの講師実績を持つこと
価格以上の価値を顧客に感じてもらえれば、必ず次の仕事に繋がっていきます。
ただし、頑なに設定した価格じゃなきゃ引き受けない、という身勝手な対応も困りものです。「第10回 受けたくない仕事の受け方・断り方をルール化しよう! 」でもお伝えしたとおり、こちら側が理解を示したうえで然るべき対応を取れば、次の仕事から条件面を見直してもらえる場合も多いからです。