フリーランスのお仕事道具拝見Vol.1〜彫金作家・竹崎伸一さん

みなさん、こんにちは。フォトグラファーの宇野真由子です。
こちらのコーナーでは、私が関西のフリーランスの方々を取材し、お仕事内容やお仕事道具(愛用品)を文章と写真でご紹介します。

まず第1回目は、彫金作家の竹﨑伸一さんです。

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■プロフィール
竹崎 伸一さん

鹿児島県出身
2003年 大阪美術専門学校卒業
2003〜2013年 某ハイジュエリーブランドに勤める
2013年〜現在 フリーランスとしてジュエリーや看板などのオーダーを受けている
http://studio-cloud.net/

フリーランスになったのは「子どもの成長を近くで見守りたかったから」

出身は鹿児島で、高校卒業後、大阪の専門学校に進学して彫金を学びました。そのまま就職し、現在は大阪府の郊外(関西国際空港の近く)にある熊取町にアトリエを構えています。
関西へ来たのは進学のためでしたが、鹿児島由来の方も多く、県人会も盛ん。昔、祖父が関西に住んでいたことも知り、こちらへ来てからいろいろとご縁を感じています。

フリーランスになったのは、2人の子どもの成長を近くで見守りたかったから。保育園の送り迎えをしたり、一緒に過ごす時間を持ちたかったんです。結婚後、しばらくは大阪市内で暮らしていましたが、 2016年に熊取町へ引越しました。自然との距離が近くなり、子育てや物づくりのプラスになっています。車で5分程のところにある小山に週数回登っていて、自然からアイディアを得ることも多いんです。関西国際空港から近いので、鹿児島との行き来や全国への出張もしやすくなり、遠方からのお客さまにも来ていただきやすくなりました。郊外に暮らして、逆に世界が広がっている感覚がありますね。

オーダーメイドでつくる世界で一つだけのジュエリー

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現在は、指輪の制作を中心に、さまざまなジュエリーを制作。オーダーをいただき、表札に看板、ランプシェードなどもつくっています。お客さまは関西を中心に、全国、時には海外からも注文をいただいています。特別に営業などは出来ていないのですが、ありがたいことに紹介のみで広がっている状況です。
結婚式では、新郎新婦さまからのオファーを受け「ゆびわおじさん」としてリングボーイを務めることもあり、そこから長いお付き合いになることが多いです。

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お仕事道具を拝見!

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右からヤスリ、荒らし槌、ピンセット、やっとこ、けがきコンパス

たくさんの道具がありますが、今回は、特にお気に入りの5つをピックアップしました。中でも荒らし槌(金属を叩きながら模様をつける金槌)は、エンジニアをしていた祖父が生前に使っていた金槌を加工し直したものなので、思い入れもひとしおです。
指輪をつくるには、金属を溶かし、削り、形を整え、模様をつけたり、石を留める・・・とたくさんの工程があり、どれもとても細かい作業。道具たちは「手の延長」なので、使いやすく、そしてつくっているものを傷つけないように、道具を加工しながら使っています。

まずは、自分の近くにいる人を大切にしたい

目指しているのは「町の指輪屋さん」のような小さい工房。大切にすれば生涯以上つかえる物なので、一度つくって終わりではなく、気軽にメンテナンスに来て貰ったり、末永く代々おつきあいしていける関係が理想です。

今はSNSで世界中の人と繋がることもできます。ですが、溢れるほどのたくさんの人ではなく、まずは身近にいる、手の届く範囲の方の力になれたらと。そうして、それがゆっくりとでも確実に育っていってくれたらいいなと思います。

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<取材を終えて>

「どこでも買える、取りあえずの指輪ではなく、どんな人がどんな想いで作っているかを伝える事も、大事だと思う」という言葉が印象的でした。 日々の暮らしを大切にし、まわりの人を大切にする。その姿勢や人柄が、出来上がるものに反映されるのでしょう。
これはどの仕事にも当てはまることなので、私もどんな人でありたいかを見失わないようにしようと思いました。

宇野 真由子

Writer 宇野 真由子

1979年生まれ。北海道出身。ビジュアルアーツ大阪校写真学科卒業。
写真専門ギャラリーでの勤務を経て、沖縄に移住。撮影会社にてブライダルを中心とした人物撮影や商品撮影等に従事。2015年秋に大阪へ戻り、フリーランスとして活動開始。撮影以外にも、写真教室・ワークショップ等、写真の楽しさを広める活動も開催している。
http://unophotoworks.top/top/

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