フリーランスのお仕事道具拝見Vol.2〜ファッションイラストレーターtica ishibashiさん

みなさん、こんにちは。フォトグラファーの宇野真由子です。
「フリーランスのお仕事道具拝見」第2回目はファッションイラストレーターのtica ishibashi さんです。

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■プロフィール
ファッションイラストレーター tica ishibashi (イシバシチカ)さん

大阪府出身
2003年 大阪モード学園ファッションデザイン学科卒業
2003〜2007年 アパレル会社に勤める
2007年~ フリーランスとして活動。ファッションイラストレーター・デザイナーをしながら、ECCアーティスト美容専門学校、大阪モード学園で講師を務めている
http://tica.cc

ファッション業界に入ることになったきっかけ

小さい頃から絵が得意で、子どもの頃は漫画家やイラストレーターになりたかったんです。

デザイナーだった父の影響と、90年代後半に全盛期だったインディーズブランドの影響もあって、高校生の頃にファッションの道を志しました。ファッションは絵も描けるし、総合芸術だと感じたんです。ただ、当時は家族の理解を得られず、芸術系の進学は反対されてしまって。高校が商業科だったこともあり、そのまま就職して一般事務の仕事をしました。

でも絶対に「自分がやりたい仕事」がしたかったので、OLをしながら自費でモード学園の夜間部に入学。今描いているファッションイラストの基本も含めて、思う存分ファッションを学びました。そして卒業と同時に、アパレル会社に転職。服作りのほとんどを日本製で行う会社だったので、質の良いものづくりに携われて、デザイナーとしてとても恵まれた環境でした。忙しかったですが、本当に充実した4年間でしたよ。

一方で、イラストレーターへの道も探っていました。学生時代に学んだデザイン画が楽しくて、イラストレーターの仕事もしたかったので。会社での仕事と並行して、作品づくりや個展もやっていました。

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フリーランスになると決めたのは17歳の時

実は高校生の頃から、フリーランスで働く現在の姿を妄想していました。当時読んだ漫画で、作者が赤ちゃんを膝に乗せてあやしながら仕事をしている姿をみたときに衝撃を受けたんです。「ああ、これやな」と思いました。結婚をして和やかな家庭をつくることにも憧れていたし、バリバリ仕事をしたい気持ちもありました。そのどちらも叶えられるのがフリーランスという形。実際に27歳で結婚を機にフリーランスになりました。

当時は「パートナーがいるから1人でバリバリ稼がなくてもいい」という軽い気持ちで始めた気がします。体調を崩していたことや、29歳、33歳で出産したこともあり、最初の数年は講師業と知り合いからの仕事を細々と受けていた感じで、子育てがひと段落した35歳くらいから本格的に活動を開始しました。そこから知りあいづてにイラストやデザインのお仕事をいただくように。今はファッションを軸に、イラスト、デザイン、教育という3本柱で仕事をしています。

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お仕事道具を拝見!

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左上:iPad Pro12.9 、Apple Pencil 右上:定規類、右下:授業で使っているクロッキー帳

イラストを描く時に使うのはiPad ProとApple Pencilです。
今ではほとんどiPadで描いています。壁面くらいの大きなイラストもiPadで描いているんですよ。アプリケーションはprocreate。Photoshopの感覚で描けるお絵かきアプリです。イラストはiPadで描き、レイアウトやカラーバリエーションはmac側のPhotoshopで作業するなど、状況によって使い分けています。

iPadを使うようになってから、線(ライン)の幅も増えました。今はprocreateの中にあるペンブラシがめちゃくちゃ好きで、その描き味を生かした絵を描いています。アパレル向けの企画書やハンガーイラストを描く時は、Illustratorも使いますね。

定規はデザイン画を描く時に、線を引いたり、曲線を引くのに使ったり。クロッキー帳には授業で教えているゴールデンバランスの美人画たちがたくさん描かれています(笑)。この時も、直線定規、直角定規は欠かせません。物持ちが良く、この定規たちは学生の頃から使っています。

つねに「エンドユーザーのことを考える」

どの仕事でもつねに「エンドユーザーのことを考える」ということを大切にしています。
それはアパレルの会社で学んだことでもあります。イラストでもデザインでも、見る人使う人に喜んでもらえないと意味がないし、どうやったら満足度を高められるかということは常に考えています。あとはユーザーの方にポジティブな気持ちになってもらえるようなものを描き、作り続けていきたいですね。

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それともう1つ、「やりたいことはやる!」というのも大事にしています。今やっている仕事はすべて10代の頃からやろうと思っていたこと。モード学園を卒業する時には、担任の先生に「絶対に戻ってきます」と宣言してましたから(笑)。
そして結婚しても絶対に働き続けたかった。子育てをしていても、やりたい事をとことんやりたい想いは変わらない。それはきっと子供たちも見ていて、伝わっていると思います。
どれも諦めずにトライしてきて良かったです。常に先のことを妄想する癖があるので、もう老後まで考えていますよ。今の目標は55歳で海外移住!これからもやりたいことをやり続けたいですね。

<取材を終えて>

ishibashiさんは、「生まれも育ちも大阪市内」という生粋の大阪人。エネルギッシュで、サービス精神に溢れている感じが大阪っぽいなと感じました。話していてとても楽しかったですし、元気をもらえました。
そんなishibashiさんは8/13からロフト名古屋で開催される「関西クリエイターバチバチ祭」、9/15・16は「UNKNOWN ASIA Art Exchange Osaka」に出展されます。 ぜひ生の作品をご覧ください!

宇野 真由子

Writer 宇野 真由子

1979年生まれ。北海道出身。ビジュアルアーツ大阪校写真学科卒業。
写真専門ギャラリーでの勤務を経て、沖縄に移住。撮影会社にてブライダルを中心とした人物撮影や商品撮影等に従事。2015年秋に大阪へ戻り、フリーランスとして活動開始。撮影以外にも、写真教室・ワークショップ等、写真の楽しさを広める活動も開催している。
http://unophotoworks.top/top/

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