フリーランスのお仕事道具拝見Vol.3 〜 陶芸家 岩崎龍二さん

みなさん、こんにちは。フォトグラファーの宇野真由子です。
少しずつ秋の空気が感じられるようになりましたが、いかがお過ごしでしょうか。

「フリーランスのお仕事道具拝見」vol.3は、陶芸家の岩崎龍二さんにお話を伺ってきました。

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■プロフィール
陶芸家 岩崎龍二さん

2003年 大阪美術専門学校卒業
2003年~ 陶芸教室に勤める
2013年~ 作家としての活動を開始
http://iwasakiryuji.com

「陶芸がやりたい」という想いに一直線

僕は子どもの頃から粘土が好きで。粘土という素材の魅力に引き込まれて陶芸の世界に入りました。全国の大学・専門学校を調べたのですが、結局1番近くて通いやすい学校に進学したんです。
その頃は「陶芸がやりたい」というだけで、具体的にどんなものを作りたいかは決まっていなかったので、いろいろなことが広く浅く学べる学校で結果的に良かったと思っています。卒業後は、作家さんが経営されている陶芸教室に勤めました。

学校も勤め先も、家を建てたのも昔から住んでいるここ南大阪。陶芸家は信楽や多治見・瀬戸などの産地に住む人が多く、僕も原料などを産地に仕入れに行ったりはしますが、大阪に住んでいて出たいと思ったことはありません。

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人とのつながりを大切にしたい

2013年にこの自宅兼アトリエを建てたことをきっかけに、作家活動を本格的にスタートしました。この家は幼馴染が設計してくれたんです。アトリエができてから落ち着いて制作ができるようになりました。妻も全面的にサポートしてくれていて、SNSでの発信なども担当してくれる頼もしい存在です。身近な人たちの協力のおかげでできているので、本当にありがたいですね。

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作品は大阪・東京のいくつかのショップで取り扱っていただいてますが、こちらに直接買い付けに来られる方も多いです。最近はインスタグラムで見て来てくださる方も増えました。

僕はつながりを大切にしたいと思っていて。お客様が器を使うときに、"作家としての自分とのつながり"を思い出してもらえるようなものをつくりたい。そして、この器を使うことで豊かな気持ちになれる、そんなものづくりをしたいと思っています。

お仕事道具を拝見!

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まず、器などを作る時は粘土を成形、削り、乾燥、素焼きと進み素焼き後、釉薬をかけます。焼くと釉薬が溶けてガラス質になります。
そして、色を出す時は普通は酸化金属(金属を液体にしたもの)を釉薬の中に混ぜてつくるのですが、僕は釉薬の上から直に酸化金属を吹き付けています。その時に使うのがこのコンプレッサースプレーガン。上から別に吹き付けることで酸化金属が流れて、グラデーションになるんです。

ただ、ムラが出やすかったり指のあとなどつきやすくて、加減がとても難しい。酸化金属は化学反応で色が出るので、焼いてみないとどんな色になるのかわからないのも大変なところです。 グラデーションが特徴である僕の作品では、コンプレッサースプレーガンは欠かせない道具です。

海外の方の反応を見てみたい

今後は海外にもどんどん作品を出していきたいです。
単純にたくさんの方に自分の作品を手にとって見てもらいたいです。日本人としての感覚で制作しているので、全然違う文化で育った海外の方が、僕の器をみてどう思うのかにも興味がありますね。

そしてとくに、料理人の方たちに使ってもらえると嬉しいです。料理を自分の器に盛ってもらったときに驚きがあったので。器をつくって完成だけでなく、料理がのることで完成するのも面白いんですよね。 料理人の方々、お待ちしています(笑)!

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<取材を終えて>

まず、自宅兼アトリエがとても素敵な空間で驚きました。師匠から「綺麗なものは綺麗な場所でしか生まれない」と言われたそうで、綺麗にアトリエを使っていらっしゃるのも印象的でした。身近な人やものを大切にしている姿勢が、作品にも表れているように感じます。

そんな岩崎さんは9/26〜10/2まで博多阪急で個展をされます! 東京では2020年まで表参道のFENDIにも作品が置かれているそうなので、実物を見たい方はそちらへもぜひ足をお運びください。

宇野 真由子

Writer 宇野 真由子

1979年生まれ。北海道出身。ビジュアルアーツ大阪校写真学科卒業。
写真専門ギャラリーでの勤務を経て、沖縄に移住。撮影会社にてブライダルを中心とした人物撮影や商品撮影等に従事。2015年秋に大阪へ戻り、フリーランスとして活動開始。撮影以外にも、写真教室・ワークショップ等、写真の楽しさを広める活動も開催している。
http://unophotoworks.top/top/

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