祭りだわっしょい! 祭り好きのインド人

国内外で暮らす女性たちが、「しなやかに、じぶんらしく生きる」日常をお届けするエッセイ。
コロナ禍で先行きが見えない生活の中で、バタバタ忙しい日常の中で、少し狭くなりかけた視野を広げ、自分らしく生きるヒントをお届けします。

Essay_top_ind-2.png

日本の秋は、収穫祭を起源とするお祭りの季節ですね。
インドでも、6月から続いた雨季が終わる9月頃から、お祭りシーズンに突入します。人々がとても楽しみにしている、お祭り続きの季節です。

インドの大多数の方が信仰するヒンドゥー教には、たくさんの神様がいます。
男性だったり女性だったり子どもだったり、はたまた動物の顔を持った神様もいます。
たとえば、孫悟空のモデルといわれるのは、ハヌマーンという猿の顔をしたヒンドゥーの神様です。

神様たちはおのおのの力やご利益に加え、それぞれに魅力的なストーリーや、時に過激な特徴を持ち、インドの人は自分の信心する神様を、それによって決めていたりもします。
そして、その神様たちを祀るお祭りがそれぞれにあるので、お祭りも数多く存在することになります。

私の住むムンバイで最も盛り上がるのは、ガネーシャのお祭り!
象の顔をした神様、というとピンとくる方も多いのではないでしょうか。
富を司る神ともいわれ、インド最大の商業都市であるムンバイには、ぴったりの神様のような気がしています。

211015_akiyo_1.jpg

ガネーシャ祭りは、まずお祭り用のガネーシャの像を入手するところから始まります。
お祭りが近づくと、街のあちこちにガネーシャ像を売るテントが立ち、自分たちで手作りするワークショップも開かれます。
人々は自宅に迎えたガネーシャ像を、期間中手厚くお祀りしたのち、最終日に海や川に流します。そのためお祭り用のガネーシャは、どんなに大きなものでも、自然に戻る素材で作るそうです。

そしてガネーシャ祭りの醍醐味、圧巻なのは大きなガネーシャ像が祀られたお祭り会場!
私の自宅の近くには、インドで最も有名と言われているガネーシャ祭り会場があり、そこには一体何トンもある超巨大なガネーシャ像が何体も飾られます。

光や音の演出もあり、それを参拝してご利益を得るために、期間中、インド各地から何十万人と人々が訪れます。
昨年と今年はコロナの煽りを受けての規制があり、この限りではありませんが、以前は会場の何キロも先から、広い道路にギチギチに詰まった参拝客が、8時間以上かけて並んだりしていたそう!

211015_akiyo_2.jpg

コロナが流行する前、知人の計らいで、幸運にも待ち時間なしでその場に行くことができたのですが、それはもう!!すごい人混みと熱気でした。
規模は違いますが、日本でいえば、お正月の明治神宮や、浅草の三社祭、西宮神社のえべっさん、岸和田のだんじりまつりとか......そんな感じでしょうか?

現地に足を運べない人のために、ガネーシャ像を24時間ムービーで撮っていて、インド全土にライブ配信するチャンネルが非常に人気ということもそこで知り、とても興味深いです。像は動かないのに、なぜムービーで24時間生中継なの......という質問を、グッと飲み込んだのは内緒です。笑

211015_akiyo_3.jpg

インドにはガネーシャ以外にも、インドの皆が熱狂する、魅力的で、クセが強めなお祭りがたくさんあります。今回ご紹介しきれないのが残念です!!
いつかまた是非ご紹介させてくださいね。ナマステ!

※写真は全てコロナ前のものです。

24rhythm_yell_bnr.png

Akiyo

Writer Akiyo

料理家・調理師・沖釣り師

料理と釣りと食べることが大好きなアラフィフ。転勤族の主人と一緒に世界のあちこちでちっちゃな幸せのタネを拾いながら生きてます。
大して泳げはしないのに海好きで、シュノーケリング、カヤック、沖釣りには目がありません。
ムンバイの自宅からは海は至近ですが、、、綺麗な海に行きたいなあと日々渇望しています。
日本の海は素晴らしい♪

Akiyoさんの記事一覧はこちら