国内外で暮らす女性たちが、「しなやかに、じぶんらしく生きる」日常をお届けするエッセイ。
コロナ禍で先行きが見えない生活の中で、バタバタ忙しい日常の中で、少し狭くなりかけた視野を広げ、自分らしく生きるヒントをお届けします。

先日、マグニチュード5.9の大きな地震がありました。ビクトリア州では過去最大級だそうです。
私は病院でコロナワクチンを接種した直後、会場で15分間待機していたところでした。
待っている間のひまつぶしにナースがトリビアクイズを出していて(こういうノリがオージーっぽいですね)、みんなで回答を考えていたところで、突然グラっと揺れました。「地震⁉︎」と一瞬緊張が走りましたが、会場にいた人が「ワクチンの影響で自分が揺れてるのかと思ったわ」と冗談を飛ばして、その場の空気がほぐれました。
揺れは体感で震度3くらい。日本では地震は珍しくありませんが、オーストラリアでは地震がないと思っていたので驚きました。日本のような地震速報もなく、ニュースサイトに震源地などの情報が出たのも少し時間がたってから。このあたりは地震の多い日本との違いを感じるところです。
外に出ると、向かい側の公園に病院のスタッフがたくさん避難していて、病院前を歩いていた私も「建物側を歩かないで」と公園まで誘導されました。
この地震で、メルボルンでもいくつかの建物で壁が崩れるなどの被害があったそうです。地震の少ないオーストラリアでは日本のような耐震構造の建物は少ないと思うので、あの病院も倒壊する危険性はあったかもしれないなと今思うとヒヤッとします。
我が家は二階で誰かが歩くとギシギシいうような年季の入った家で、庭の塀には数ヶ月前から大きな亀裂が入っていて傾いています。なんともなくてよかったのですが、夫と子どもたちは家が崩れるんじゃないかと不安になり、犬を連れて外に避難したそうです。
ロックダウンで修理が進んでいなかったうえに、今回の大きな地震。さらに傾いたような気がするので、早く直してくれと管理会社に連絡を入れました。さすがに今回はすぐに応急処置として大きな木の板で支えを入れてくれたのですが、業者を頼んでもなかなかこないオーストラリア、この塀が直るのはいつになることやら......。余震があるかもしれないので、早く直してほしいです。
近所で見かけたアヤメに似た花。日本の5月くらいの過ごしやすさになってきました。