日本で4度目となるワールドピースゲーム開催報告

昨年12月23日から5日間、ワールドピースゲーム・プロジェクト様ご協力のもと、ワールドピースゲームを開催しました。

■ワールドピースゲームとは?
1978年、米国の小学校教師だったジョン・ハンター氏が考案した世界の課題解決型シミュレーションゲームです。参加者は、仮想の4カ国の内閣と国際機関のリーダーなどの役割を持ち、様々な交渉を試み、決断を下し、 複雑に絡み合う自らの国と世界の課題解決を目指します。このゲームに「勝つ」ためには、すべての問題を解決すること、また、すべての国の資産がスタート時より増えていること、この2つの条件をクリアしなければなりません。ワールドピースゲーム・プロジェクトのサイトより
ワールドピースゲーム・プロジェクト代表・谷口さんのインタビューはこちら>>

今回、小学校4年生から中学校1年生までの29名が集結。ゲームに挑戦し、見事勝利を収めることができました!5日間の子どもたちの奮闘の様子をスライドショーにまとめました。

201612_World Peace Game@Japan

「世界で何が起こっているかを知るよい機会に」
〜保護者から届いた感想〜

参加前は少し不安そうにしていましたが、初日が終わった後は生き生きとした表情で楽しく参加していました。とても貴重な学びの機会だったんだなあと本人の様子を見て感じ取りました。素晴らしい活動だと思います。応援しています。

息子にワールドピースゲームについて話した時、すぐにやってみたいとの回答でした。親としては世界間の国家レベルに関する問題について、これまで子どもと家で話し合ったことがあまりなかったので、内容や話し合いについていけるか不安なところもありました。しかし、毎日感想を聞いてみると、難しいけど楽しいとのことでした。普段使わない、出会わない言葉を学び、世界で何が起こっているかを知るよい機会でもありました。

自分たちで話し合い、考え、実践し、その結果、失敗でも成功でもその過程が成長に繋がると感じました。失敗から学べること、成功して得られる喜び、達成感が、また新たなことにチャレンジする心を養うことができたんじゃないかなと思います。日本の学校では、なかなか体験できない取り組みだと思います。

ずっと参加させてみたかったので、参加することができてよかったです。息子も学校の校長先生や担任に「やりたい!」と言い続けては断られ今回参加できたので、毎日嬉しかったようです。「楽しみすぎて目がさめちゃったよ。」と明け方に起きてしまったくらいです。まったく知らない子たちの中でもけっこうやっていけるんだなと息子をたくましくも思いました。ゲームの世界だけでなく、本当に地球滅亡の危機だと思っていますので、親子ともに今後も学び、動いていきたいと思います。(まず親子間の平和が必要ですが!)

「世界は自分には関係ないところで動いていて、自分には何もできることはない」のではなく、「自分にもなにか変えることができる」という気持ちを持ってもらいたかったので、今回の達成でちょっと勇気がもてそうな気がしています。そんな気持ちを持って、よいと思うことは引っ込まずやっていってほしい!また、機会をみつけて参加したいと思います。

初めはあまりの課題の多さに何をどうすればいいのか分からなかったという息子ですが、最後には自分なりの解決策をみつけたようで、家族に一生懸命教えてくれました。その姿や物言いは、見違えるようで、大きな自信をつけることができたようです。
寝言で、『世界の課題を解決できるかな』と言ってみたり、家でも名札をつけていた様子などから、どれほどおもしろく、主体的に参加できていたかを伺い知ることができました。また実生活でも、交渉や、正しいお金の使い方を考えるようになったようで、今後が楽しみです。

世界の難題を前に、大人にあって、子どもにないもの。
私は、難しいという既成概念にとらわれない前向きさ、と感じました。
そして、WPGのように、世界中が1つの目標に向かって努力する、地球人としての一体感が現実世界にも生まれてくれればいいのに、と思うのです。
それは、国連や、国という単位ではなく、1人1人の私たちが求め、作るものであるべきなのかもしれません。そのことを大人も子どもも肝に銘じて日々を過ごせたらいいな、と考えさせてもらえる素晴らしい機会となりました。

「子どもたちの無限の可能性を感じた5日間」編集長・オノリナ

今回、開催者として全日程を見学する貴重な機会をいただきました。プログラムを通じて感じたのは、子どもたちの自ら考え問題解決をしていく力の底知れない可能性です。

子どもたちに提示された「クライシス(=解決すべき課題)」は、今の世界の情勢をそのままぎゅっと凝縮したようなもので、国の利害関係が複雑に絡み合い、大人の頭でもすぐに状況を整理するのは難しい内容でした。でも子どもたちは、難しさを感じながらも質問したりチームのメンバーで話し合ったりしながら状況を受け止め、子どもたちなりに理解し、交渉タイムが始まるとすぐ活発に交渉を始めたのです。これには驚きました。

「交渉タイムに入ったら、できるのは見守ることだけ」とファシリテーターの谷口さんがおっしゃっていたように、子どもたちが話し合い、ルールを決めて問題を解決していく姿はとてもたくましかったです。クライシスを解決するスピードもどんどん上がり、とくに最後の20分で「残された課題は3つ」という状況からの集中力と追い上げは、見ていて思わず笑ってしまったほど。残り時間数分というところですべての問題をクリアし、勝利したときの会場の一体感は、もう鳥肌ものでした。

そして、とくに印象的だったのは、子どもたちが本当に楽しそうに、生き生きと取り組んでいたことです。保護者の方からの感想にもありましたが、「日本の学校では、なかなか体験できない取り組みだ」と思いました。正解や答えのない問題にどう対処していくのかを考え、意見を自由に発言し、話し合い、チームでアイディアをまとめて行動に移す......。一人ひとりが主体的にゲームに参加したからこそ勝利を勝ち取ることができた成功体験は、子どもたちにとって一生の記憶に残る経験となるだろうと思いました。この素晴らしいプログラムを、日本にいる多くの子どもたちが体験できるようになることを願うばかりです。

ワールドピースゲーム・プロジェクトの谷口さん、望月さん、本当にありがとうございました。


今後、リズムーンでの開催は未定ですが、春に向けて募集型開催が決定したようです!気になっていたという方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

【募集型ワールドピースゲーム開催情報】
4月1日(土)〜4月5日(水) EIJI PRESS Lab@恵比寿 詳細はこちら>>

Rhythmoon編集部

Writer Rhythmoon編集部

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