「フリーランスで働きやすい社会とは?」私らしい働き方の実現と未来を考えるワークショップレポート②

自分の値段のつけかた、企業に対する交渉力、収入の安定化とキャパシティの問題、上手な休みかた。
働きかたについて話すうちにでてきた、こうした課題について、私たちに今、どんなことができるのかを考えてみました。

安定もほしいし、成長もしたい

こんなモノやコトがあれば、働きやすくなるのではと、付箋に書いて出し合ったアイディアはなんと40個以上! 
まとめてしまうのはもったいないほど、多くのアイディアが出されましたが、全体を眺めると大きく5つの方向性がありました。

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(1)相談できるところ

同業者組合のような、同じ職種の人と相談できる場があったらいいのでは?というアイディアは多く見られました。単価の設定など、ちょっと聞きたいということはありそうです。また、職種に関わらず、フリーランスならではの悩みごとを相談できる場があったらということで、「フリーランスよろず相談所」「フリーランス知恵袋」といったアイディアも出ました。

「起業」や「自己啓発」のセミナーは多いのだけれど、会社をつくりたいわけでもないし、精神論が聞きたいわけでもない。リズムーンでは過去にフリーランスの投稿者の声を集めた連載がありましたが、「みんなはどうしてる?」という小さな疑問を気軽に発せられるところは意外と少ないのかもしれません。実際に、交流して話せる場があったらいいですし、24時間利用できるWeb上の場もあると良さそうです。

(2)スキルアップのサポート

成長途上にあるフリーランスは、スキルアップできれば仕事の質や幅が上がり、単価の向上も期待できます。とくに、初心者向けのサポートにくらべ、ある程度、経験を積んだ人向けの教育機会が充実していないことから、中堅フリーランスのスキルアップには根強いニーズがありました。

また、ベテランフリーランスのなかには、積み上げてきた知識やノウハウを継承し、自分がやってきた仕事を続け、発展させていってほしいと望む人もいます。企業のインターンのように、そうしたベテランと仕事をしながら学ぶことのできる「寺子屋」のような場があれば、フリーランス同士で伸びていくことができそうです。

スキルといっても、仕事に求められる能力はさまざま。企業に対する交渉力をつけるために、交渉術を教えてくれるアプリみたいなものがあったら、というユニークなアイディアもありました。

(1)と重なる部分ではありますが、メンターのようにキャリア全体をサポートしてくれる存在がいたらいいのではという声も。「置屋の女将」なんていうキーワードもあがりました。

(3)仕事が入ってくる経路

フリーランスにとって、収入の安定化は永遠の課題。
せっかくIT技術も発達してきているので、自動でスキルを評価してクライアントと結ぶマッチングシステムのようなものがあればいいのでは、との期待もありました。
クラウドソーシンングも仕組みとしてはフリーランスにありがたいサービスですが、生計をたてていく仕事を得るのはなかなか難しいという声を多く聞きます。企業が低コストで人材調達をする場ではなく、スキルが求められる仕事との出合いの場になっていけば、フリーランスの活躍にもつながりそうです。

また、フリーランスという働きかたの良いところは、自分で仕事のボリュームが調節できるところ。バリバリ働きたい人もいる一方で、仕事の手は抜かないけれど、生活が荒れない程度のほどほどのレベルで働きたいという人もいます。そんな人を対象にした"ゆるふわ派遣"をつくってみてはどうかという意見もでました。

働きかたの希望はもちろん、フリーランスはスキルもキャリアもキャラクターも十人十色。そうした個性を活かしてマネージメントしてくれるエージェント、芸能事務所のようなところがあると、フリーランスも仕事に専念できるかもしれません。

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(4)将来への備え

将来への備えも収入の安定化とともに、フリーランスのデメリットの代名詞となっているところです。フリーランス専用の保険や有給、育休などがあればと切実な声があがりました。

(5)リソースの共有、効率化

個人で活動していると、どうしても使える時間やお金に制約が生まれます。既に、たくさんの施設が誕生してきていますが、シェアできるオフィスやスタジオがもっともっと増えれば、仕事もやりやすくなりそうです。

また、個人の限られた時間を有効活用し、能力を発揮するための時間を捻出するには、効率化も欠かせません。家事をはじめとする雑事の"美しい手抜きのしかた"を教えてほしいという話題で盛り上がりました。

花開け! みんなの"私らしい働きかた"

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こうして立場の違う人たち同士で話してみると、あるフリーランスが求めていることを別のフリーランスが補えることもありますし、一緒に協力することで負担を減らせることもあるということがわかります。
この日、皆で出し合ったアイディアは発想の種。本当に「私らしい働きかた」ができる環境をつくっていくための種がたくさん撒かれたので、これをまた、いろんな人と協力しながら育んでいけたらと思います。

そしてその第一弾として、このイベントをきっかけに、フリーランスオフ会を定期的に開催していくことが決まりました。この話題についてもっと話してみたいという方、フリーランスで働く人と話がしたい!という方は、ぜひ参加してみてくださいね。

本多小百合

Writer 本多小百合

ライター・Rhythmoon編集部メンバー
建材メーカーで広報誌や販促物の企画・製作・進行等に携わった後、ランドスケープ系の団体で主に機関紙の編集に従事。結婚を機に、全国どこでも働けることを目指してフリーランスライターを志し、目下独立準備中。リズムーンでは、同士であるフリーランスを目指す方を応援できたらと思っています!

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