Vol.01 「小桃堂」主宰 亜莉さん

Profile

「女性が女性であることを自然と受け入れ楽しんで、心も体も楽にキレイに生きるお手伝いをしたい」と美乳快適ケア、アーユルヴェーディックオイルセラピー、簡単安全おいしいパン講座などを、自身が主催するサロン<小桃堂>や都内の育児サークルなどで開催。

亜莉さんのブログ
<おいしく食べて快適なカラダを作る>アーユルヴェーダの知恵とメンタルケア 実践の日々

直感でビビッ! アーユルヴェーダとの運命の出合い

vol1_1.jpg

<小桃堂>は、インドの伝承医学であるアーユルヴェーダの考え方を取り入れ、体質に合わせたケアを提供するホームサロン。「その日、その人に最適なケアで、心と体を元気に美しくする」をコンセプトに、オイルたっぷりのアビヤンガやシロダーラのほか、体に残っている感情のしこりを独特なタッチで取り除く「BMS(ボディ・メンテナンス・セラピー)」と呼ばれるマッサージなど、型にはまらないメニューが豊富に揃う。翌月の施術日が発表されるとあっという間に予約で埋まってしまう人気サロンだ。

オーナーの亜莉さんがアーユルヴェーダに出合ったのは、今から約6年前、長女出産後1ヶ月半のときのこと。ある助産院でべビーマッサージのクラスを受けたのがきっかけだった。「アーユルヴェーダの体質論に触れて、直感でビビッときたんです。食いしん坊なので、スパイスを効果的に使った食事で美味しく体を整えられるという点も気に入って(笑)。とにかくもっと深く学びたいと思い助産師の方に相談したら、おすすめの講座があると紹介されさっそく通うことにしました」

9ヶ月の長女を一時保育を利用して預けながら「日本アーユルヴェーダ・スクール」に3ヶ月通いアーユルヴェーダの基礎を学んだ。さらに、「もっと日本人の生活にとけ込んだアーユルヴェーダを学びたい」と、産休が明けたあとも飲食系の会社に勤めながら、休みの日を利用して「ウェルネスライフ研究所」に通った。

「今思うと、なんであんなに一生懸命だったのかはよくわからない(笑)。でも、あのときの経験は、『子どもがいても、本気でやろうと思えばなんだってできるんだ』という自信につながりました」

開業のきっかけは、突然のリストラだった!

vol1_2.jpg

<小桃堂>のトリートメントルームの様子。自宅マンションの一室を施術ルームとして使っている。横になったまま入れる遠赤外線サウナ「スマーティ」なども揃う本格的なサロンだ。

亜莉さんがマッサージをするようになったのは、「ウェルネスライフ研究所」で「おっぱいマッサージ講座」を受講しているときのこと。講座の復習もかねて、周りのママ友にモニターになってもらいマッサージの腕を磨いた。「マッサージをすると母乳の出がよくなったり形がよくなったり、すぐに目に見える変化があるのがとても楽しくて。でも、おっぱいだけをケアしてもダメなんだという限界を次第に感じるようになり、全身のマッサージをさらに学ぶことにしたんです」。最初は月5人くらいだったお試し施術も、次第に10人、15人と増えていった。

そんな亜莉さんに転機が訪れる。勤めていた会社の経営が傾いて、なんとリストラされてしまうのだ!

突然の出来事で、しばらくは落ち込んだという亜莉さん。でも、すぐにサロンを開くことを決意できなかったのだそう。「夫の転職も重なったので、どこかのサロンで働こうか、もしくはもう一度飲食系の会社で働こうかと半年くらい悩みました。今振り返っても、この時期は本当につらかった。でも、自営業を目指す人向けのセミナーに参加したのがきっかけで、『半年だけやってみて、ダメだったらそのときにもう一度考えよう』と前向きになれ、<小桃堂>を開く決意が固まりました」

サロン開業後、その評判はあっという間にクチコミで広がり、つねにキャンセル待ち状態が続いているほどの盛況ぶりだ。

直感を信じて続けていけば、きっと理想のカタチが見えてくる!

vol1_3.jpg

施術道具の数々。一番右は、チベットの僧侶が宗教儀式で用いるシンギングボール。体の上に置いて鳴らしながら、脚、お腹、胸とゆっくり移動させて行くヒーリングセラピーのひとつ。耳から入ってくる音の振動と、直接肌で感じる振動が体の中で共鳴し合い、細胞ひとつひとつが呼び覚まされていくような不思議な感覚が体験できる。

<小桃堂>では、施術前に「今日のケアでどうなりたいか」という目標を自分で決めるプロセスを大切にしている。なりたい自分を明確にイメージした状態で筋反射を取り、その日の施術内容や使用するアロマオイルをセレクトしていくので、施術の効果をより実感しやすいのだとか。
また、施術後のフィードバックもユニーク。「この部位が凝っていた」という体の状態を、経絡の流れを調整する「タッチフォーヘルス」の知識を合わせながら解説。詰まりの原因につながる心身的ストレスについて気づきを与え、さらにそれを解決するための生活アドバイスをしてくれるのだ。「心と体はつながっている。心と体がともに健康であることが大事なんです」と亜莉さんは言う。

最後に、華麗なキャリアチェンジに成功するための秘訣を聞いてみた。

「私の場合、『育休中になにか自分を広げるようなことをしたい』という思いはあったけれど、初めからサロンを開きたい!と思っていたわけではないんです。興味の赴くまま勉強し、技術を身につけていったら、現在のようなカタチになっていたんですよね」

あくまでも自然体で、直感を信じて身を任せる。悩むけれども焦らず、気負わず、マイペースに自分の歩むべき道を切り開いてきた亜莉さん。アーユルヴェーダの考え方を軸に、今後もさまざまな方向から健康美へとナビゲートしてくれそうだ。

ある一日のスケジュール

07:00 起床
07:30 夫が朝食を作る。亜莉さんは白湯のみで参加
08:00 夫が子どもを保育園へ連れて行く。その後、家事や始業準備を開始
10:00 1人めの施術スタート
13:00 施術終了
13:30 昼食
14:00 二人目の施術スタート
17:00 施術終了。お客様を見送って後片付け
18:00 保育園のお迎え後、子どもの相手をしながら夕食の準備
19:30 子どもと一緒にお風呂に入る
20:00 夕食
21:00 メールチェックやパン講座のレシピを作成
22:00 子ども就寝
24:00 夫帰宅
01:00 就寝

Q&A - 自分スタイルの働き方を実現するための5つの質問

現在のワーキングスタイルのよいところ、収入安定のために気をつけていることは?
収入源のリスク分散という意味でも、施術のない日にはパン講師として活動しています。自宅サロンは、初めての方にとってはハードルが高い部分もあると思うのですが、「一度、講座で会ったことがあるので安心して来れた」というお客様が多く、集客という点でも意外な効果があるような気がします。
会社勤務時代と大きく変わった点は?
考えたアイディアをすぐに形にして試すことができること。たとえ失敗しても、取り返しがつかなくなる前に軌道修正できること。あとはやはり、責任感の大きさかな。自分でやったことが、そのまま跳ね返ってくるので日々気が抜けません。
フリーランスで働きながら子育てをするメリット、デメリットは?
子どもの成長に合わせて、仕事のボリュームを調整できること。デメリットは、代わりがいないこと。「子どもをいかに病気させないようにするか」という予防ケアは万全にしています。講座などでどうしても休めないときに子どもが病気になったときは夫が休む、というように夫婦の間でルールを決めています。
これからの目標、挑戦したいことは?
自宅とは別のところにサロンを持ち、組織またはチーム体制を組んで運営していくのが夢ですね。鍼灸の学校に通って、さらなる技術も習得したいです。
亜莉さんのような働き方を目指している人へのメッセージ
今の自分を肯定し、自信を持って、発信できることをブログなどで発信し続けることが大切だと思います。

リストラがきっかけで開業へ。
興味を仕事に変える方法とは?

オノリナ

Writer オノリナ

合同会社カレイドスタイル代表・リズムーン主宰
女性向けWebメディア編集、フリーランスを経て設立。国内外のネットワークを活かして最適なチームを組みながら、研究機関のサイエンスアウトリーチ支援や、企業オウンドメディアのコンテンツ企画・制作を数多く手がけている。「しなやかに、自分らしく」働き、生きる女性のためのコミュニティ「リズムーン」でイベントやセミナーを不定期に開催しているほか、働く女性のためのコンセプトショップ(2019年春オープン)事業を展開。プライベートでは、3人の子を持つワーキングマザー。趣味は卓球。

オノリナさんの記事一覧はこちら