Vol.45 図解化コンサルタント 池田千恵さん

Profile

大学受験に二度失敗した後に早起きに目覚め、半年の早朝勉強で慶應義塾大学総合政策学部に入学。卒業後は、起業家精神を学ぶためにワタミに入社。その後、外資系戦略コンサルティングファームを経て、フリーランスへ。現在は、Before9プロジェクト主宰、図解化コンサルタントとして活躍中。著書に、『「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!』、『夢が現実化する「1枚図解」』、『朝活手帳2011』がある。

Before9プロジェクトサイト
図解化コンサル池田千恵の「人を動かす1枚図解」

早起きと人生の波には相関関係があった

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今、空前の朝活ブームといっても過言ではない。平日、休日問わず、都内のカフェで開かれる朝食会には、早朝にも関わらず多くの人が集まり、出社前の貴重な時間を利用してさまざまな情報交換を楽しんでいる。

その朝活ブームの火付け役ともいえる本、『「朝4時起き」ですべてがうまく回り出す!』の著者・池田千恵さんは、本のタイトル通り、朝時間を使って夢を現実化させてきたひとりだ。自身の人生大逆転ストーリを惜しみなく披露し、朝の時間を活用して効率的に結果を出すためのヒントが満載の著書は、出版から1年たった今でも売上は右肩上がり。まもなく7万部を突破するという。

池田さんが早起きに目覚めたのは、19歳のときの浪人時代。大学受験に二度失敗した後、半年の早朝勉強で、見事、慶應義塾大学総合政策学部に入学を果たした。大学卒業後は、起業家精神を学ぶために「ワタミ」に入社。その後、就業前の30分という朝時間を有効活用して仕事力を伸ばし、大手外資系コンサルティングファームに転職。資料作成部門でコンサルタントの思考過程を共有し、形にしていく一連の作業を追体験しながら、図解やプレゼンテーションのスキルを磨いた。

この頃から、朝4時起き生活が習慣となり、朝の時間を利用して大好きな食関連の資格勉強を続けていた。ワインエキスパート、チーズプロフェッショナル、ビアテイスター、酒匠......と取得した資格は多数。会社員の傍ら、週末は自宅でパン教室やチーズ教室も開いていた。

朝時間を活用することで、自分の道を着実に切り開いてきた池田さん。ある時、「大好きな食の分野で本を出したい」という想いを胸に参加した出版セミナーで、自分の強みは朝4時起きだということに気づく。「早起きは自分にとって、当たり前のことだったんですが、まわりの人からびっくりされて。それまでの人生を振り返ってみたら、朝早起きしている時と人生がうまくいっている時には確かに相関関係があったんです。出版セミナーが終了する半年後には、レシピ本ではなく朝4時起きの本を出版することになっていました(笑)」

出版が決まったのをきっかけに、悩んだ末、6年勤めたコンサルティングファームを退職。池田さんは、フリーランスの道を進み始める。

強みを活かして「図解化コンサルタント」に

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本の出版は決まった。だが、独立後、生計を立てる事業の内容についてはまったくの白紙状態だった。「自分にはなにができるだろうか......」。そこでひらめいたのが、図解を用いた資料作成だった。

「コンサルティングファーム在職期間に作成した資料は7万5千枚以上。資料や図解のあらゆるパターンが、すでに自分の頭の中でデータベース化されていました。思えば、資料を作って人に喜ばれたという経験が多かったんです。自宅で料理教室を開いていたときも、パワーポイントの資料を作ってプレゼンしながらパンを教えていて(笑)。それがわかりやすいと評判だったんですよ」

こうして「図解化コンサルタント・池田千恵」が誕生する。顧客ターゲットは、中小企業や個人事業主に設定。ただの下請けにならないように、図解化に加え、事業分析などの経営コンサルティング要素を追加し、価格も高めに設定した。また、「図解化コンサルタント」の仕事内容を図解化した資料を準備し、企業や商品のコンセプトを効果的に伝えるために、いかに図解が有効であるかをまとめて、興味を持ってくれた人にはプレゼンを行った。すると、知人やセミナーで知り合った個人事業主を中心に、少しずつクライアントが増えはじめた。

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頭の中を整理するマインドマップもカラフルな仕上がりに。「直感で思いついたカラーペンを使って書き出していきます」

そうした種まき活動と並行して、池田さんは「人を動かす1枚図解」という図解専門のブログを立ち上げる。独立直後は時間がたっぷりあったこともあり、一日一記事を作成するくらいの気合いを入れて図解付きの記事を更新していた。すると、そのブログが書籍編集者の目に留まり、まもなく二冊目の書籍化が決定! 「無名にも関わらず出版が決まったことからも、『図解化』はニーズがあるのかもしれない」と事業への自信にもつながったという。

こうして、冒頭で述べた、『「朝4時起き」で、すべてがうまく回り出す!』出版から約半年後の2010年3月、『夢が現実化する「1枚図解」』を出版し、著者としての実績とキャリアも確実に積んで行った。

朝、図解、手帳で、目標達成のためのツールを提供

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早起きをどう習慣化し、早起きで人生を変えてきたのかという自身の体験を徹底的に洗い出し、そのメソッドとノウハウを詰め込んだ『朝活手帳2011』。
●詳しい内容はこちらでチェック>>

現在は、講演、執筆、朝時間を活用するBefore9プロジェクト、図解化コンサルタントの仕事がちょうどよいバランスで進行中という池田さん。今後は、朝活×図解をテーマに、池田千恵ブランドとして、一般の人に向けての情報発信を強めていきたいと話す。

「一生懸命取り組んでいるのにうまく成果が出ない人は、間違った方向に頑張ってしまっていることが多い。私も昔はそうだったので、その悔しさがものすごくわかるんです。そんな方たちに向けて、朝時間を活用して準備や段取りの時間をしっかり取ることの大切さや、頭の中を図解化して整理することで、効率よく目標を達成するためのお手伝いができたらと思っているんです」

vol45_7.jpg夢が現実化する「1枚図解」』では、夢実現のための思考をビジュアル化するための自己啓発図解のテンプレートがいくつも紹介されている。「よく読者の方に、『本の通りにやると、自分のイケてなさを突きつけられるようでつらい』と言われるんですが、図解化することで、頭の中のもやもやが整理され、自分が今抱えている問題を客観的に捉えることができるんです。図解は冷静に考える手段の一つ。だからこそ、多くの人に知ってもらって役立てて欲しいなと思っています。

今年10月には、自身がプロデュースした『朝活手帳2011』を発売した池田さん。朝活エバンジェリストとして、そして自身も朝ヨジラーとして、目の前に広がる大きな夢に向かってさらに挑戦し続けていくことだろう。

池田さんのお仕事道具

vol45_5.jpg思いついたことを図解化するためにいつも持ち歩いているノートとカラーペン。iPadは、営業ツールとして、図解化コンサルタントの仕事を図解化した資料や、Before9プロジェクトの企画書などを入れて持ち歩いている。

ある一日のスケジュール

04:00 起床、シャワーを浴びる
04:30 twitterでヨジラーの人と交流
05:00 化粧など身支度
05:30 朝食
06:00 家を出る
06:30 カフェに入って今後の展開について考える
09:00 オフィスに出社。打ち合わせや取材、作業など
19:00 オフィスを出る
20:00 帰宅後、夫と夕食
21:00 テレビを見たり、夫と話したり
23:00 就寝

ピンチもこれがあればOK!私の最終兵器はコレ

調理師免許を持つ夫が作る手料理です。仕事で落ち込んだときも、美味しい料理を食べると癒されます。ご飯がおいしすぎて、なかなか痩せられない......。

Q&A - 自分スタイルの働き方を実現するための5つの質問

朝時間の活用方法を教えてください。
朝9時までは、未来のことを考える時間や取材準備など、段取り時間にあてています。通常の業務は9時以降に行います。また、毎週月曜日の朝は、GTD(Getting Things Done)という手法でやるべきことをすべて書き出して、仕事の現状分析を行っています。
独立時の不安はどう乗り越えられましたか?
本の出版は決まっていたものの、どんな事業にするか、というのは固まっていなかったので毎日がとても不安でした。その不安を解消すべく、自分への投資は怠りませんでした。お金がなくても、本は月に3万円分くらいは購入して読み、気になるセミナーにも参加していました。そのときに出会った方々にいろいろ助けられたり、その後、仕事を依頼されたり......というご縁にも恵まれました。自分への投資って、一番リターンが大きいと思います。
スキルアップのために続けていること
運動です。実は去年、仕事で自信をなくしていた時期があり、「フルマラソンを完走できたら、自分に自信が持てるかもしれない」とホノルルマラソンを目指してランニングを始めました。走ることでメンタル面が強化されるし、走りながらビジネスのアイディアが浮かんだりもして一石何鳥もの効果がありました。完走したときの達成感は大きかったですね。今年も、ホノルルマラソン出場してきますよ!
フリーランスに必要な要素とは?
フリーランスのメリットは、すべて自分の責任で何をしても自由ということ。それが大丈夫な人はよいのですが、私の場合、ある程度、縛りがあった方がよいと感じたので、オフィスを借りることにしました。オフィスを借りたことで、賃料分は絶対に稼がなくちゃ!というプレッシャーができ、仕事も頑張れますし(笑)。このように、自分のモチベーションをうまくコントロールできる、ということもフリーランスにとって大事な要素の一つのような気がします。
フリーランスを目指す人へのメッセージ
『夢が現実化する「1枚図解」』の中で、「ストーカー分析」として紹介しているのですが、まず、自分が「好き」で「得意」で「勝てる」ことはなにか?を深堀りしてみること。その際に、「自分が好きで楽しい」だけではダメで、どうしたら人の役に立てるのか、という相手目線の視点を加えてみることが大切だと思います。

自分の強みである「朝活」×「図解化」で、
個人の夢実現をサポートしていきたい!

オノリナ

Writer オノリナ

合同会社カレイドスタイル代表・リズムーン主宰
女性向けWebメディア編集、フリーランスを経て設立。国内外のネットワークを活かして最適なチームを組みながら、研究機関のサイエンスアウトリーチ支援や、企業オウンドメディアのコンテンツ企画・制作を数多く手がけている。「しなやかに、自分らしく」働き、生きる女性のためのコミュニティ「リズムーン」でイベントやセミナーを不定期に開催しているほか、働く女性のためのコンセプトショップ(2019年春オープン)事業を展開。プライベートでは、3人の子を持つワーキングマザー。趣味は卓球。

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